- 2024/11/18 掲載
米当局、暗号資産事業者の取り締まり緩む見込み トランプ政権で
[ニューヨーク 15日 ロイター] - トランプ次期米大統領は司法省や規制監督当局の優先事項を大幅に変える考えのため、暗号資産(仮想通貨)分野の取り締まりが緩む見通しだと、政府の現・元法律専門家が15日に開かれたイベントで指摘した。
金融詐欺事件は今後も訴追の対象となるが、次期政権下の司法省はトランプ氏が公約に掲げた不法移民対策などの分野を優先させる見通し。
ニューヨーク南部地区の連邦地検は、経営破綻した暗号資産交換業者FTXの創業者サム・バンクマンフリード被告など大型案件で有罪判決を勝ち取っており、今後は暗号資産関連の取り締まりに配分する資源を減らすと、同地検の高官、スコット・ハートマン氏は語った。
デジタル資産の価格崩壊が起きた2022年に比べ、暗号資産関連事件に携わる検察官の数は減っているとした。
トランプ氏は14日、同地検のトップに、自身の1期目に証券取引委員会(SEC)委員長を務めたジェイ・クレイトン氏を指名すると発表した。
SECのゲンスラー現委員長はSECに登録しないままサービスを提供している暗号資産関連の大手事業者について、証券法違反として提訴するなどの厳しい対応を取ってきた。トランプ氏はゲンスラー氏を解任する考えを表明している。
商品先物取引委員会(CFTC)は2015年に初めて暗号資産関連事業者を提訴。CFTCの執行ディレクター、イアン・マッギンレー氏は、昨年までに暗号資産がCFTCが手掛ける案件の半分近くを占めるようになったと明らかにした上で「この傾向が必ずしも続くかどうかは分からない」と述べた。
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