- 2024/10/28 掲載
ノルウェー政府系基金、気候変動対策で姿勢が矛盾とNGOが批判
[オスロ 28日 ロイター] - 世界最大の政府系ファンド(SWF)であるノルウェー政府年金基金は今年の株主総会で、気候変動対策に関する重要な株主決議案に賛成せず、自らが掲げる目標に沿った行動を取っていないと、非政府組織(NGO)が批判した。
同基金は投資先の9000社がパリ協定に沿って、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることを目指している。
しかしノルウェーのNGO「未来はわれわれの手に(FIVH)」は28日に公表した報告書で、目標に沿った行動が取られていないと指摘した。
FIVHは英シェル、BP、仏トタルエナジーズを含む17社の気候変動に関する決議案について、同基金の投票記録を分析した。
FIVHが支持すべきと判断した21件の決議案のうち、同基金は17件について会社側の勧告に従って反対票を投じた。賛成は4件だった。
基金の運用を担うノルウェー中央銀行の投資管理部門(NBIM)は、排出量の多い企業に対し、企業との会合や株主総会での投票を組み合わせて働きかけを行っていると説明した。
NBIMのアクティブオーナーシップ部門で環境チームを率いるエイビン・フリフレット氏は「株主提案を分析した結果、一見すると重要な問題を提起し、われわれの期待に沿うような表現が含まれていても、支持を見送ることがよくある」と述べた。
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