Atsuko Aoyama

［東京　１１日　ロイター］ - 日本製鉄は１１日、米鉄鋼大手ＵＳスチール買収を巡る競争法上の懸念に対応するため、買収が実現した場合に米アラバマ州カルバートにある鋼板製造会社の日鉄持ち分を保有する米子会社の全株式を、欧州鉄鋼大手アルセロール・ミタルに売却すると発表した。

米子会社ＮＳ　Ｋｏｔｅは、米国で鋼板製造販売を行うＡＭ／ＮＳカルバートの日鉄全持ち分を保有する持ち株会社で、ＡＭ／ＮＳカルバートはミタルと折半出資している。ＵＳスチールの買収完了後速やかに実行する予定で、ＮＳ　Ｋｏｔｅの株式譲渡日は暦年で２０２４年の第４・四半期としている。

株式譲渡完了時に２３００億円程度の事業再編損失を計上する見込み。ＵＳスチール買収やこの株式売却の完了後、事業再編損失を反映した２４年度の業績見通しの変更を行った場合でも、１株当たり１６０円とした通期配当予想は維持する予定という。