- 2024/09/25 掲載
午後3時のドルは横ばい圏143円前半、実需の買い一巡後は値動き乏しく
[東京 25日 ロイター] - 午後3時のドルは、前日のニューヨーク市場終盤(143.21/25円)から横ばい圏の143円前半で取引されている。実需の買いや底堅い株価の動きを背景に強含む場面もあったが、週末の自民党総裁選を控え追随した動きは限られた。
海外市場の流れを引き継ぎ、ドルは早朝に一時142.88円付近まで下落した。仲値公示に向けては国内輸入企業による買いが入ったとみられ、143円前半まで上昇。その後は、底堅く推移する日経平均株価の動きを眺めて円安圧力がかかり、ドルはじりじりと上昇した。買い一巡後は方向感に乏しい動きとなった。
足元のドル指数は100.30付近。一時100.21付近まで下落したものの、持ち直している。「米利下げの織り込みが行き過ぎている面があり、ドル売りも出にくくなっている」と、あおぞら銀行のチーフマーケットストラテジスト、諸我晃氏はみる。
米コンファレンス・ボード(CB)が24日発表した9月の消費者信頼感指数が約3年ぶりの大幅な落ち込みとなったことを受けて、大幅利下げ観測が高まった。米CMEのフェドウォッチによると、市場は米連邦準備理事会(FRB)が11月の連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイント(bp)の利下げを行う可能性を現時点では58%程度織り込んでいる。
SBIリクイディティ・マーケットの金融市場調査部長、上田真理人氏は、米国経済がソフトランディング(軟着陸)できないのではないかという懸念が高まると、ドル売りが勢いを増す可能性が意識され、大きな流れとして「ドルは積極的に買いにくい」と指摘。ドルは145円が天井圏とみられており、140-145円を中心としたレンジでの推移が続くとみる。
一方、植田和男日銀総裁が追加利上げに慎重な姿勢を示したほか、週末の自民党総裁選をめぐる思惑から円売り圧力も根強い。
安倍晋三元首相の経済政策「アベノミクス」の継承を訴える高市早苗経済安全保障担当相が意識されつつある中、「メインシナリオではないものの、オプション市場でヘッジする動きが出ている」(国内銀のストラテジスト)との声が出ている。仮に高市氏が総裁選で勝利すれば日銀の追加利上げ観測が一段と後退し、ドルは150円方向に向きやすいという。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 143.26/143.27 1.1195/1.1196 160.39/160.40
午前9時現在 142.95/142.96 1.1190/1.1191 159.97/159.98
NY午後5時 143.22/143.24 1.1180/1.1181 160.09/160.15
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