- 2024/09/25 掲載
FRB利下げは「慎重に」、インフレ再燃の可能性も=ボウマン理事
[ワシントン 24日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のボウマン理事は24日、インフレの主要指標はFRBが目標とする2%をなお「不快なほど」上回っているとし、慎重に利下げを進める必要があるとの考えを示した。
FRBは17─18日の会合で0.50%ポイントの利下げを決定し、4年半ぶりの政策緩和に踏み切った。ボウマン氏が0.25%ポイント利下げを主張し、反対票を投じたため、決定は11対1。政策決定に理事が反対したのは2005年以来初めてだった。
ボウマン氏はこの日の講演で、インフレ低下が進んでいることは、FRBが金融政策をリセットすべき時期が来ていることを意味しているという意見に同意すると述べた。
ただ、世界的な供給網の阻害に対するリスクのほか、積極的な財政政策などを挙げ、「インフレの上振れリスクは依然として顕著」との考えに基づき、先週の会合で「慎重な」0.25%ポイントの利下げを主張したと言及。「米経済は引き続き好調で、コアインフレ率は目標の2%を依然として不快なほど上回っている」と述べた。
「米経済がなお好調で、インフレがなお懸念されている間は、当初の利下げを小幅にとどめておきたかった」とし、「インフレの改善が引き続き停滞するリスクは否定できない」と語った。
今後発表される経済指標で労働市場の弱体化が示されれば、一段の利下げを支持する用意があるとしながらも、賃金上昇のほか、求人数が労働者数を上回っていることなどを踏まえると、労働市場は全体としてなお堅調に推移していると指摘。「労働市場が完全雇用に近い状態を維持していることを踏まえると、物価安定に対するリスクの方が依然として大きいと考えている」と述べた。
その上で、一部のFRB当局者が考えているほど金融政策は制約的でない可能性があるし、急速な利下げで「相当な量の抑制された需要と手持ちの現金」が解放され、インフレが再燃する可能性もあると懸念していると語った。
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