- 2024/09/05 掲載
米国株式市場=まちまち、労働指標やFRB当局者発言で
Chibuike Oguh
[ニューヨーク 4日 ロイター] - 米国株式市場は不安定な取引の中、まちまちで引けた。この日発表された雇用動態調査(JOLTS)や連邦準備理事会(FRB)当局者の発言が材料となった。
7月のJOLTSは求人件数が3年半ぶりの低水準となり、労働市場の逼迫緩和が続いていることを示唆。FRBが今月下旬の次回会合で利下げを開始する可能性が高まった。
S&P総合500種とナスダック総合は小幅安、ダウ工業株30種は小幅高で引けた。S&P主要11セクターでは6セクターが下落。エネルギーや情報技術の下げが目立った。公益事業や主要消費財は堅調だった。
ベルカーブ・トレーディングのチーフマーケットストラテジスト、ビル・ストラズーロ氏は「9月は常に不安定だが、経済は持ちこたえている。消費者も労働市場も問題ない。私は依然として全体的に強気だ」と語った。
前日に時価総額が2790億ドル減と大幅な落ち込みを記録した半導体大手エヌビディアはこの日は1.7%下落。取引終了直前に同社は、米司法省から召喚状を受け取ったという報道を否定した。
その他の大型グロース(成長)株も売られ、アップルは0.9%安、マイクロソフトは0.1%安。アルファベットは0.5%、アマゾン・ドット・コムは1.7%それぞれ下落した。電気自動車(EV)大手テスラは4.2%上昇した。
アトランタ地区連銀のボスティック総裁は4日、雇用に過度の悪影響を与える恐れがあるため、FRBは高金利をこれ以上長く維持すべきではないとの見解を示した。
サウンド・インカム・ストラテジーズのエリック・ベイリッチ共同最高投資責任者(CIO)は「公益事業株がきょう上昇したのは雇用データが軟調となり、FRBが約2週間後の会合で、少なくとも25ベーシスポイント(bp)の利下げを実施するとの見方が強まったことが背景にある」と指摘した。
フィラデルフィア半導体指数は0.25%上昇。前日の大幅安から反発した。
半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は3%近く上昇。エヌビディアの元幹部をグローバルAI(人工知能)市場担当上級副社長に起用した。
ディスカウント小売りのダラー・ツリーは22%の大幅安。通年の売上高・利益の見通しを下方修正したことが嫌気された。
米取引所の合算出来高は約105億株。直近20営業日の平均は約110億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 40974.97 +38.04 +0.09 40872.06 41172.59 40840.89
前営業日終値 40936.93
ナスダック総合 17084.30 -52.00 -0.30 17015.71 17232.65 16984.67
前営業日終値 17136.30
S&P総合500種 5520.07 -8.86 -0.16 5506.68 5552.99 5503.66
前営業日終値 5528.93
ダウ輸送株20種 15921.35 +62.10 +0.39
ダウ公共株15種 1038.22 +8.16 +0.79
フィラデルフィア半導体 4770.85 +11.85 +0.25
VIX指数 21.32 +0.60 +2.90
S&P一般消費財 1478.49 -0.81 -0.05
S&P素材 577.02 -2.76 -0.48
S&P工業 1086.84 +1.23 +0.11
S&P主要消費財 893.91 +4.59 +0.52
S&P金融 754.47 +0.66 +0.09
S&P不動産 274.32 +0.69 +0.25
S&Pエネルギー 669.50 -9.61 -1.41
S&Pヘルスケア 1823.20 -2.58 -0.14
S&P通信サービス 292.78 -1.12 -0.38
S&P情報技術 4091.32 -16.82 -0.41
S&P公益事業 388.27 +3.27 +0.85
NYSE出来高 8.98億株
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 36760 - 240 大阪比
シカゴ日経先物9月限 円建て 36725 - 275 大阪比
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