- 2024/08/15 掲載
米CPI、7月は前年比2.9%上昇 21年初頭以来の3%割れ
[ワシントン 14日 ロイター] - 米労働省が14日発表した7月の消費者物価指数(CPI)は、前月比0.2%上昇し、6月の0.1%低下から反転した。前年比では2.9%上昇し、伸びは前月の3.0%から鈍化。前年比上昇率は2021年初め以来、初めて3%を下回った。
インフレ沈静化の傾向は続いており、米連邦準備理事会(FRB)は来月に利下げを実施するとの観測に変わりはない。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は、前月比0.2%上昇、前年比3.0%上昇だった。
家賃など住宅費が0.4%上昇し、CPI上昇分のほぼ90%を占めた。6月は0.2%上昇だった。
食品は0.2%上昇。6月の上昇率と同水準だった。ガソリン価格は横ばい。6月までは2カ月連続で下落していた。
変動の大きい食品とエネルギー成分を除くコアCPIは、前月比0.2%上昇。6月は0.1%上昇していた。前年比では3.2%上昇と、伸びは前月の3.3%から縮小し、21年4月以来の低水準となった。
エコノミスト予想は、前月比が0.2%上昇、前年比が3.2%上昇だった。
ゴールドマン・サックス・アセットマネジメントの債券部門責任者リンゼイ・ロスナー氏は「FRBの利下げに向けたレースが始まった。FRBは9月に利下げを行った後、あと2回追加利下げを行うとみている」と語った。
CMEグループのフェドウオッチによると、9月17─18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%ポイントの利下げが実施される確率は約59%。残りは0.25%ポイントの利下げを予想している。
LPLファイナンシャルのチーフエコノミスト、ジェフリー・ローチ氏は「世界経済が新たなショックに見舞われない限り、FRBは9月に0.25%ポイントの利下げを行う可能性が高い」との見方を示した上で、投資家は最近の出来事に依然として懸念を抱いているため、0.5%ポイントの利下げを行う可能性も高まっていると指摘した。
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