- 2024/08/14 掲載
ノルウェー政府年金基金、上半期利益1380億ドル 株のリスク指摘
[アーレンダール(ノルウェー) 14日 ロイター] - ノルウェー政府年金基金の運用機関のトップ、ニコライ・タンゲン氏は14日、株式市場の不確実性とリスクの高まりにより、株式市場から近年のようなリターンは期待できないとの見方を示した。
ノルウェー政府系ファンドは世界の株式市場の上昇が追い風となり、上半期に1兆4800億ノルウェークローネ(1380億ドル)の利益を計上した。
タンゲン氏は決算に関する会見で、「ファンドのこれまでの発展を見ると順調に見えるが、このまま続くことはないだろう」と述べた。
「株式市場は長期的にはこうはいかない。世界には多くの不確実性があり、地政学的状況も全く異なる」とし、「株式市場には以前よりも多くのリスクが存在する」と指摘した。
上半期の株式投資からのリターンは12.5%で、債券と不動産はそれぞれ0.6%と0.5%の損失となった。
「この結果は主にテクノロジー株によるものだ。人工知能(AI)の新たなソリューションに対する需要が高まった」と説明した。
同ファンドが保有する株式のうち、マイクロソフト株が6月末時点で4538億クローネと最も価値が高く、次いでアップル株の3908億クローネ、エヌビディア株の3770億クローネだった。
上半期のファンド全体のリターンは8.6%と、ベンチマーク指数をわずかに下回った。
未上場の再生可能エネルギーインフラを対象とした小規模ポートフォリオは18%の損失だった。
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