• 2024/08/05 掲載

インドが酒類広告規制を強化、1カ月以内に最終案公表

ロイター

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Aditya Kalra

[ニューデリー 4日 ロイター] - インド政府が酒類広告制限を強化することが分かった。酒類そのものを前面に出すことを禁じる現在の規制に加え、新たに「代理広告」と呼ばれる酒類を連想させる広告やイベントのスポンサー行為も禁じる包括的な規則とする方針で、ロイターの取材で初めて草案が判明した。政府は1カ月以内に最終案を公表する方針。

インドの酒類販売数量は世界8位で、国際市場調査会社ユーロモニターの推計では年間売上高は450億ドルに上る。広告規制の強化を受け、酒類メーカーは販売戦略の大がかりな見直しを迫られそうだ。

草案によると、「代理広告の禁止」では、酒類ブランドの特徴を併せ持ち、「ブランド拡張」とみなされる製品のスポンサーになることや、その広告にまで及ぶ。消費者保護に関する法律に基づく措置で、違反した酒類メーカーや広告出演人物には最大500万ルピー(約6万ドル)の罰金、広告企画者には1―3年間の広告出稿禁止処分がそれぞれ課される可能性がある。

世界保健機関(WHO)のデータによると、インドの1人当たりの酒類消費量は、2019年は約5リットルだったが、30年に約7リットルに増加する見込みだ。また、インドのアルコール関連死者数は人口10万人当たり38.5人に及ぶ。

インドの酒類市場では、オランダのハイネケングループ傘下のユナイテッド・ブルワリーズが「キングフィッシャー」ブランドを展開し、ビール市場のシェア(数量ベース)で25%以上を持つ。ウイスキーで有名な英ディアジオとフランスのペルノの市場規模は両社合わせて約5分の1に及ぶ。ペルノの場合、世界売上高の10分の1をインドが占める。

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