- 2024/07/30 掲載
スペースX、豪沖着水の試験飛行計画 米豪高官らと交渉
[ワシントン 29日 ロイター] - 米宇宙企業スペースXは、大型宇宙船「スターシップ」を米テキサス州の同社施設から打ち上げてオーストラリア沖に着水させ、同国領内で回収する試験飛行計画に向け、同国および米国高官と交渉を進めている。複数の関係者が明らかにした。
スターシップは6月にインド洋への着水に初めて成功しており、試験飛行をさらに増やしたい意向だ。
スペースXはこの計画を第1歩として、オーストラリアでのプレゼンス拡大を目指す可能性があると関係者は話した。
計画の許可を得るには、米国が最先端宇宙技術のオーストラリア向け輸出規制を緩和する必要があるという。バイデン米政権は既に、米英とオーストラリアでつくる安全保障枠組みAUKUS(オーカス)において同様の規制緩和を模索してきた。
関係者らによると、ここ数週間、スペースX幹部らと米・オーストラリア高官らの交渉は、回収したブースターを外国であるオーストラリアの陸上に引き揚げることを巡る規制上のハードルに焦点が絞られている。試験飛行の時期は決まっていない。
アジア、オセアニア一帯では中国が軍事力拡大を積極化しており、米国はオーストラリアの軍備強化を支援して対中抑止力としたい意向。今回の交渉には、支援に向けた米国の断固とした姿勢が表れている。
スペースXはコメント要請に答えていない。
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