- 2024/07/30 掲載
豪BHPがカナダ・フィロ買収へ、南米の銅事業強化で
銅は、エネルギー源を環境配慮型へ転換する過程で支えとなる金属と期待され、鉱山会社は銅生産強化の足掛かりに躍起だ。ただ、新規の鉱山開発コストは高く、規制当局の承認に手間取ることから、既存企業の買収に軸足を移している。
フィロはアルゼンチンとチリの国境付近で銅生産事業を展開している。BHPとルンディンはフィロ買収に伴って折半出資の合弁会社(JV)を設立し、フィロ・デル・ソルとホセマリアの両事業を運営する方針だ。
BHPとルンディンはフィロ1株当たりで33カナダドルを提示。29日終値に12.2%のプレミアムを乗せた価格で、BHPは現金で総額21億米ドルを支払う見通し。
BHPは、銅保有の拡大を図る英資源大手アングロ・アメリカンに490億ドル規模で買収を提案していたが、折り合いが付かず5月に撤退。しかし、同時期にフィロ買収交渉に取りかかっていた。
CLSAのアナリスト、ベーデン・ムーア氏は「銅を取り巻く中期的な見通しは依然として良好で、BHPが英アングロ買収方針を完全にあきらめたとは思わない」と話した。
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