- 2024/07/30 掲載
コメ在庫、過去最低156万トン=昨年の猛暑や訪日客需要で―農水省
農林水産省は30日、6月末時点のコメの民間在庫量(速報値)が156万トンだったと公表した。前年同時期と比べ41万トン少なく、比較可能な1999年以降、過去最低の水準。猛暑による2023年産米の生産不振に加え、インバウンド(訪日客)需要の急増や、パン・麺類に比べ値上がりが緩やかだったため消費が伸びたのが要因だ。
同日開いた食料・農業・農村政策審議会(農林水産相の諮問機関)食糧部会で示した。今年3月に示した見通しでは177万トンとしていたが、21万トン下がった。
23年産は1等米の比率が61.8%と前年より約18ポイント低かった。この結果、玄米を精米した後の歩留まりも下がり、新たに市場に出回る量が少なくなったという。
一方、23年7月から24年6月までの需要量は702万トンで、前年比11万トン増と10年ぶりに増加に転じた。この期間の訪日外国人の数は前年の約2.3倍に急増。農水省はインバウンドによるコメの需要について、1日2食コメを食べると仮定して5.1万トンと、前年の約2.7倍に増えたと試算した。輸入食材を中心に食料全体の価格が大きく上がる中、コメの価格上昇が緩やかだったことも需要を押し上げた。
【時事通信社】
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