• 2024/07/26 掲載

NY市場サマリー(25日)円が一時2カ月半ぶり高値、長期債利回り低下 株まちまち

ロイター

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<為替> 円が一時2カ月半ぶりの高値を付けた後、伸び悩んだ。日銀が来週開く金融政策決定会合が注目されている。会合では追加利上げの要否について議論する見通しという。

終盤の取引でドル/円は153.84円。円は週初から2.4%値上がりしており、週足で4月下旬以来最大の上げを記録する勢い。円キャリートレードの巻き戻しに加え、このところの世界株安を受けて安全資産とされる円やスイスフランへの投資妙味が増していた。

コーペイのチーフマーケットストラテジスト、カール・シャモッタ氏はこの日の円の動きについて、「安全資産としての需要が後退し、円は横ばいで推移した」と指摘。「日本経済のファンダメンタルズは日銀の急速な引き締めサイクルを裏付けておらず、米連邦準備理事会(FRB)が今後数カ月中に利下げを開始したとしても、金利差は開いたままとなる見通しで、市場は幾分行き過ぎだったのではないか」と述べた。

主要通貨に対するドル指数は横ばいの104.36。第2・四半期の米国内総生産(GDP)発表前は104.21を付けていた。

第2・四半期の米GDP速報値は前期比2.8%増となった。個人消費と設備投資の堅調な伸びを背景に伸びが加速すると同時にインフレ圧力の緩和も示された。

ユーロ/ドルは小幅高の1.0846ドル。

ドルはGDPを受け、対円とユーロで下げ幅を縮小した。

対スイスフランでは、ドルは0.5%安の0.8806フラン。

日銀の会合および米連邦公開市場委員会(FOMC)は来週30─31日に開催される。

バノックバーン・フォレックスのチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は、FRBの利下げを巡り「市場はやや先走りしていた感がある。GDP発表、9月に0.50%ポイント利下げが実施される可能性を織り込んでいた」とし、「GDPの数字は、FRBがそれほどの緊急性を感じていないことを示している」と述べた。

金融市場では、9月利下げの可能性が引き続き織り込まれ、LSEGの計算に基づくと、年内計0.68%ポイントの利下げが実施されると予想されている。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 長期債利回りが低下した。24日の株価急落を受けて質への逃避先として債券が大きく買われた。

この日発表された米経済成長指標では、成長率は前四半期から加速したことが示された一方、インフレ圧力は和らぎつつあり、米連邦準備理事会(FRB)による9月の利下げ観測は揺らがなかった。

第2・四半期のGDP速報値は年率換算で前期比2.8%増と、ロイターのまとめた市場予想平均の2.0%増を上回った。

7月20日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週比1万件減の23万5000件と、市場予想(23万8000件)以上に減少。ただ、労働市場は依然として堅調であることが示された。

インフラストラクチャー・キャピタル・アドバイザーズのジェイ・ハットフィールド最高経営責任者(CEO)は「好調なGDPにも関わらず債券市場はかなり底堅く推移している」と指摘。「経済成長が堅調でインフレ圧力が緩和されつつあるゴルディロックス的な状況で、FRBは最終的に遅ればせながらも利下げに踏み切るだろう」と述べた。

10年債利回りは2.8ベーシスポイント(bp)低下の4.258%。30年債利回りは4.9bp低下の4.5%となった。

短期ゾーン金利は前日の低下から上昇に転じ、2年債利回りは2.5bp上昇の4.441%となった。

2・10年債の利回り格差は、マイナス18.5bp。一時、マイナス11.3と10月23日以来の最小の逆転幅を記録した。

CMEのフェドウォッチツールによると、市場はFRBが7月30─31日のFOMCで少なくとも25bpの利下げを行う公算は低いとの見方を織り込んでいるが、9月の利下げは完全に織り込んでいる。

この日行われた440億ドルの7年債入札は、応札倍率が2.64倍と、堅調な結果に終わった。最高落札利回りは4.162%だった。

物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は、5年物が2.17%、10年物が2.265%だった。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> S&P総合500種とナスダック総合が不安定な取引の中、下落して終了した。ダウ工業株30種は米国の第2・四半期GDPの伸びが予想を上回ったことが支援要因となり、プラス圏で引けた。

大型株からのシフトを背景に小型株も上昇。ラッセル2000指数は1.3%高と前日の下げの一部を取り戻した。S&P小型株600指数は1.4%高。

大型株は序盤の不安定な値動きから持ち直し、午後中盤には上昇したが、その後は多くの銘柄が下落。メタ・プラットフォームズ、マイクロソフト、エヌビディアは1.7─2.4%安で終了した。

グーグル親会社のアルファベットは3.1%下落して5月6日以来の安値で終了。2日続落した。一方、電気自動車(EV)テスラは反発した。

超大型ハイテク7銘柄「マグニフィセント・セブン」の中で最初となった両社の決算がさえず、前日はこれらの株が軒並み下落し、ナスダックとS&Pは2022年以降で最悪のパフォーマンスを記録していた。

第2・四半期のGDP速報値は年率換算で前期比2.8%増と市場予想の2.0%増を上回った。インフレが鈍化しており、FRBが9月に利下げを実施するという観測に変化はなかった。

IBMは4.3%上昇し、ダウの上げに寄与した。第2・四半期売上高が市場予想を上回ったほか、ソフトウエア事業について通年の増収率見通しを引き上げた。

サウスウエスト航空は5.5%高。オープンシート廃止や足元に余裕のある座席提供などの変更を実施すると発表した。

第2・四半期の調整後利益が予想を大幅に下回った自動車大手フォード・モーターは18.4%の大幅安となった。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 利益確定の売りが台頭し、3営業日ぶりに反落した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比62.20ドル(2.57%)安の1オンス=2353.50ドルと、今月2日以来約3週間ぶりの安値に沈んだ。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> エネルギー需要への期待が高まる中を買われ、続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月9月物は前日清算値(終値に相当)比0.69ドル(0.89%)高の1バレル=78.28ドルだった。10月物は0.53ドル高の77.11ドル。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 153.93/153.

96

始値 152.20

高値 154.31

安値 152.18

ユーロ/ドル NY終値 1.0844/1.08

48

始値 1.0850

高値 1.0869

安値 1.0831



米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 102*07. 4.4879%

50

前営業日終値 101*07. 4.5490%

50

10年債(指標銘柄) 17時05分 101*01. 4.2446%

00

前営業日終値 100*22. 4.2860%

50

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*12.7 4.1344%

5

前営業日終値 99*10.2 4.1520%

5

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*28.3 4.4348%

8

前営業日終値 99*29.5 4.4160%

0



終値 前日比 %

ダウ工業株30種 39935.07 +81.20 +0.20

前営業日終値 39853.87

ナスダック総合 17181.72 -160.69 -0.93

前営業日終値 17342.41

S&P総合500種 5399.22 -27.91 -0.51

前営業日終値 5427.13



COMEX金 8月限 2353.5 ‐62.2

前営業日終値 2415.7

COMEX銀 9月限 2797.5 ‐134.1

前営業日終値 2931.6

北海ブレント 9月限 82.37 +0.66

前営業日終値 81.71

米WTI先物 9月限 78.28 +0.69

前営業日終値 77.59

CRB商品指数 279.6909 ‐0.0631

前営業日終値 279.7540

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