- 2024/06/27 掲載
MUFG社長、顧客情報の無断共有で株主に陳謝 業績「大きな影響ない」
Miho Uranaka
[東京 27日 ロイター] - 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は27日、株主総会を開き、亀沢宏規社長が冒頭、グループの銀行・証券で顧客情報を無断で共有した問題を巡り、陳謝した。業績には大きな影響は出ていないとした。
亀沢社長は、「株主はじめ関係者にご迷惑、ご心配をおかけしていることを深くお詫びする」と述べ、頭を下げた。
業績への影響に関しては、顧客の中には取引を見合わせる動きもあるが、「現時点で対外的に開示が必要となる大きな影響は判明していない」と説明した。
顧客軽視の姿勢やガバナンス体制の不備についても問われ、銀証連携ビジネスにおける各種法令等を正しい理解に基づいて順守する意識の浸透が不足していた上、モニタリング部署による検知やけん制などの体制も不十分だった、との認識を示した。
今回の事案では、役職員の関与が確認されている。役員の処分について亀沢社長は、「それぞれの責任に応じて社内規定やプロセスに基づき適切に対処する」と語った。報酬の減額も含めて検討するとした。
金融庁は24日、MUFG傘下の三菱UFJ銀行と証券2社に対して、金融商品取引法に基づく業務改善命令を出している。顧客の同意を得ないままグループの銀行・証券会社間で情報共有するなどの行為があった。MUFGと同行には、銀行法に基づいた報告徴求命令を出している。
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