- 2024/06/13 掲載
ホンダが日本でEV展開本格化、10月に軽商用投入
日本の物流業界は、脱炭素社会実現に向けて走行時に二酸化炭素(CO2)を出さないEVへの切り替えを迫られており、配送業者による軽商用EVの導入が進み始めている。日本のEV市場の拡大は中国や欧米などの海外に比べ遅れているが、法人向けはまとまった受注が見込まれ、潜在成長性があることから軽商用車が国内でのEV普及の鍵を握るとみて各社が投入を急いでいる。
ホンダは2040年にEVと燃料電池車(FCV)の販売比率100%の目標を掲げており、30年までにEVを世界で30車種投入し、年200万台生産することを計画している。軽商用EVを今秋発売した後、25年に軽乗用EV、26年以降には小型EV2車種も投入する予定だ。
ホンダは23年にヤマトホールディングス傘下のヤマト運輸と実用性の検証を実施。ヤマト運輸は30年までに約2万台のEV導入を計画する。
日本の軽商用EV市場には、低価格を武器に中国勢がすでに攻勢をかけている。ベンチャーのASF(東京・千代田)が販売する軽商用EVは中国の上汽通用五菱汽車が生産。航続距離は230キロ、価格は補助金を使うと150万円程度になる。SGホールディングス傘下の佐川急便に23年4月に納車済みで、佐川は30年までに保有する軽自動車7200台全てのEV化を目指している。
日本勢では23年12月に三菱自動車が「ミニキャブEV」を発売し、日本郵便が東京都中心の近距離輸送用として導入済み。日本郵便は25年度までに軽自動車約1万3500台のEV化を目指す。
トヨタ自動車とダイハツ工業、スズキの3社も共同開発の軽商用EVを準備中だ。当初は23年度中に発売予定だったが、ダイハツの認証不正問題により、投入時期が遅れている。
PR
PR
PR