• 2024/06/07 掲載

PE業界会議、2年連続で逆風 高金利で買収枯渇

ロイター

photo
  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
会員になると、いいね!でマイページに保存できます。
Emma-Victoria Farr Amy-Jo Crowley

[ベルリン 6日 ロイター] - ベルリンで今週開かれたプライベートエクイティ(PE)業界の年次会議「スーパーリターン」は昨年に引き続き、高金利を背景とする業界の低迷を嘆く声が多かったが、一部では逆境にあってもPEは底堅いとの楽観的なコメントも聞かれた。

PEファンドは現在、保有する資産の投資回収(エグジット)が滞り、資金調達も急減している。会議の参加者は5000人を超え、ディールの少なさや、買い手側と売り手側の資産価値評価に依然として隔たりがあることなどへの不満が出た。

ある弁護士は、一部PE顧客の間で、来年のディール回復に期待をかける「25年まで生き残ろう」とするマインドが広がっていると語った。

CVCのマネジングパートナー、ダニエル・ピンデュール氏は「われわれが直面する最大の試練は、おそらく地政学的な不確実性と、その結果としてのボラティリティ(不安定化)および視界の悪化だろう」と述べた上で、業界には耐性と順応性があるため「われわれは楽観している」と続けた。

ディールロジックのデータによると、今年はPEによる買収の出足が2020年以来で最も遅く、欧州、中東、アフリカで年初からこれまでの件数が20年以来の最低となっている。

ただ、金額ベースでは年初来1010億ドルと、前年同期の680億ドルを超えた。それでもピーク時の21年と22年の同時期に比べると半分以下だ。

コンサルタント会社ベイン・アンド・カンパニーによると、PEが絡むエグジットは昨年3450億ドルと、前年から44%も減った。また、買収から長年が経過してエグジットできていない資産の価値は世界全体で過去最大の3兆2000億ドルに達した。

それでもEQTのパートナー、アシス・エチャニズ氏は「PE市場には芽吹きが見られる。例えばインフラは、安全なセクターとしての属性が認識されつつある」と楽観論を口にした。もっとも、業界全体でムードが上向いているとはとても言えない状況だという。

評価する

いいね!でぜひ著者を応援してください

  • 0

会員になると、いいね!でマイページに保存できます。

共有する

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます