- 2024/06/04 掲載
法令違反なら銀行名公表すべき、スイス金融規制当局が表明
「手続きの公表は現在は例外的だが、将来的には非公表が例外になる」と語った。企業側が処罰公表を承知していれば懲戒的な効果も見込めると述べた。
また監督当局が何を行ったかを示すことにもなると指摘。「あらゆる監督当局のジレンマは、何か問題が起きれば誰もが知るが、何かを防いでも誰も分からないことだ」と語った。
銀行はもっとオープンになり十分な情報を提供する必要があるとし、協力が得られない場合、監督当局は立入検査を増やす可能性があると指摘。「極端なケースでは、個人の責任を追及し、必要であれば解任するという選択肢がなくてはならない」と語った。
スイス政府は4月、国内の巨大な金融部門に対する規制を改善するため、自己資本規制の強化を含む22の提言を発表した。しかし金融大手UBSは規制変更に懸念を示し、コルム・ケレハー会長は追加資本の保有義務は「間違った改善策」だと述べた。
ウォルター氏はUBSの経営陣と「対立」したくはないとしながらも、将来的な危機に備えて十分な資本が必要と訴えた。
「銀行内の資本配分も重要だ。(危機発生時の)銀行の安定化や破綻処理の段階では極めて重要で、クレディ・スイスの経営危機がそれを示している」と語った。
その上で「資本要件は規模が大きくなるほど増加する。しかしこれで資本配分の問題が解決されるわけではない。危機の際にボトルネックとならないよう親会社が十分なバッファーを持つようにしたいと考えている」と説明した。
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