• 2024/06/03 掲載

欧州中銀、利下げへ=インフレ鈍化傾向で―6日に理事会

時事通信社

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【ロンドン時事】欧州中央銀行(ECB)は6日、定例理事会を開く。ユーロ圏の物価上昇率は鈍化傾向にあり、政策金利の引き下げを決定する公算が大きい。理事会メンバーからは、2019年以来となる利下げに対して前向きな発言が相次いでいる。

ECBは、インフレが収束過程にあるとの確信を強めている。ラガルド総裁は4月の前回会合後の記者会見で、インフレ率が一時的に上昇することはあっても、「来年半ばには2%の物価目標を達成できるだろう」との見方を示した。

5月のユーロ圏消費者物価指数の上昇率は前年同月比2.6%と、前月(2.4%)から小幅拡大した。懸念されるのはサービス価格で、4.1%となおも高止まりしている。一方、エネルギーは0.3%にとどまった。ECBは、賃上げ圧力が弱まると予想している。

ラガルド総裁は5月、アイルランドの公共放送RTEのインタビューで「インフレの制御に自信を持っている」と強調。6月会合での利下げを強く示唆した。ECBのチーフエコノミストであるレーン専任理事も英紙フィナンシャル・タイムズのインタビューで、政策金利について「景気抑制的な範囲内であれば、いくらか引き下げることは可能だ」と発言した。

みずほ銀行欧州資金部のシニア為替ストラテジストである中島将行氏は「注目点は追加利下げに関する発言があるかだ」と指摘。市場では7月ではなく9月に行われるとの観測が高まる中、会合後のラガルド総裁の記者会見に注目が集まっている。

【時事通信社】

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