• 2024/05/30 掲載

国債先物は反発で引け、終盤切り返す 長期金利一時13年ぶり1.1%

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[東京 30日 ロイター] - 東京円債市場で、国債先物中心限月6月限は前営業日比8銭高の143円20銭と反発して取引を終えた。米金利上昇や日銀の政策修正に対する警戒感が相場を圧迫したが、2年債入札を無難に通過し、午後に切り返した。新発10年国債利回り(長期金利)は午前に一時2011年7月以来の高水準となる1.100%を付けたが、午後は1.055%に低下した。

国債先物は、海外市場で国債が売られて米長期金利が4週ぶりに4.6%台に上昇した流れが逆風となったほか、日銀の政策正常化を巡る不透明感も引き続き相場の重しとなり、売り先行で始まった。

午後に入ると、財務省が実施した2年利付国債入札が「事前に不安視されていたが、無難な結果だった」と受け止められたことから、先物相場は徐々に下げ幅を縮小。取引終了間際にプラス圏に浮上した。

現物市場では10年物以外の新発国債利回りはまちまち。「前半の売りを受けて、小口の買い戻しが入ったようだ」(国内運用会社)との声が聞かれた。カレント2年債は前営業日比0.5ベーシスポイント(bp)上昇の0.380%、5年債は同横ばいの0.630%。

一方、20年債は同2.0bp低下の1.865%、30年債も2.0bp低下の2.200%、40年債は同2.5bp低下の2.345%と、超長期金利は低下した。

三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニア債券ストラテジストは「久しぶりに入札が悪くない結果だったとして好感されたが、日銀の政策を巡る不透明感は依然晴れたわけではないため基本的には買いが入りづらく、金利には上昇圧力がかかりやすい状況が続く」との見方を示した。

短期金融市場で、無担保コール翌日物の加重平均レートは前営業日(0.078%)から横ばい圏の見通し。「引き続き資金の取り手のニーズが強かった」(国内金融機関)という。

大阪取引所のTONA3カ月金利先物の6月限(最終取引月は24年9月)は同0.0050安の99.8500。

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