• 2024/05/22 掲載

英CPI、4月は前年比+2.3% 予想ほど鈍化せず利下げ観測後退

ロイター

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[ロンドン 22日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が22日発表した4月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比2.3%と、3月の3.2%から鈍化したが、予想は上回った。コア指数もそれほど下がらず、イングランド銀行(英中央銀行)の来月の利下げ観測が後退した。

CPI伸び率は2021年7月の2.0%以来の低さだった。

中銀の予想とロイターがまとめた市場予想は2.1%だった。

中銀が注目しているサービス価格の上昇率は5.9%と、中銀と市場が予想した5.5%を上回った。3月の6.0%から若干の低下にとどまった。

根強い物価上昇圧力を反映し、コアインフレ率(エネルギー、食料品、タバコを除く)は前年比3.9%と、3月の4.2%からは低下したが、ロイターがまとめた市場予想の3.6%は上回った。

ポンドはCPI統計の発表後に上昇。市場が織り込む英中銀の6月の利下げ確率は18%と、前日の50%から大幅に低下した。

アバディーンのシニアエコノミスト、ルーク・バーソロミュー氏は「インフレ率は引き続き急低下しているが、イングランド銀行と、6月の利下げを期待する投資家は今回の統計に失望するだろう」と指摘。

「特に、コアインフレとサービスインフレが予想よりかなり強かったことで、英中銀は、基調的なインフレ圧力が十分に冷え込んでいると自信を持つことが難しくなる」と述べた。

年内に実施される見込みの総選挙を前に、与党・保守党への支持拡大に奔走するスナク首相は、インフレ率低下をアピール。「今日、インフレ率が正常に戻ったことは、経済にとって大きな出来事だ」と強調した。

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