- 2024/04/05 掲載
米国株式市場=1%超下落、FRB当局者が利下げ慎重姿勢表明
Caroline Valetkevitch
[ニューヨーク 4日 ロイター] - 米国株式市場は主要3指数がいずれも1%超下落して終了。S&P総合500種は2月13日以来の大幅な下げとなった。米連邦準備理事会(FRB)当局者が利下げ見通しについて慎重な姿勢を示したことを受けた。市場では5日に発表される3月の雇用統計が注目されている。
この日はガザ紛争を巡り、バイデン大統領がイスラエルのネタニヤフ首相と電話会談し、即時停戦を要請。地政学的な緊張も意識された。
S&P主要セクターは全て下落。情報技術が1.7%安と下げを主導した。一方、ロッキード・マーチンなど防衛関連株は上昇した。
ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は4日、先月の連邦公開市場委員会(FOMC)では年内2回の利下げを見込んだが、「インフレ率が横ばいで推移し続けるなら、利下げを行う必要があるのか疑問視される」と述べた。
リッチモンド地区連銀のバーキン総裁も同日、FRBは利下げに着手する前に「時間をかけて対応するのが賢明」と述べた。
前日もパウエルFRB議長を含む政策当局者らが利下げについて慎重な姿勢を示していた。
マーフィー&シルベストのシニアウェルスアドバイザー兼市場ストラテジスト、ポール・ノルテ氏は「非常に注意深く、慎重なアプローチだ」と指摘。市場には5日の雇用統計発表を控えた警戒感もあると話した。
投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数、VIX)は昨年11月1日以来の高水準で引けた。
米株市場は新規失業保険週間申請件数の増加を受けた利下げ期待の高まりから一時、上昇していた。
CMEのフェドウオッチによると、短期金融市場では6月の25ベーシスポイント(bp)利下げ確率が依然として60%近く織り込まれている。
個別銘柄ではジーンズ大手リーバイ・ストラウス(リーバイス)が12.4%の大幅高となった。コスト削減と値下げ抑制を理由に通期利益見通しを上方修正した。
米取引所の合算出来高は119億9000万株。直近20営業日の平均は117億3000万株。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.76対1の比率で上回った。ナスダックでも1.69対1で値下がり銘柄が多かった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 38596.98 -530.16 -1.35 39343.60 39421.35 38559.42
前営業日終値 39127.14
ナスダック総合 16049.08 -228.38 -1.40 16418.57 16468.04 16046.56
前営業日終値 16277.46
S&P総合500種 5147.21 -64.28 -1.23 5244.05 5256.59 5146.06
前営業日終値 5211.49
ダウ輸送株20種 15798.59 -162.44 -1.02
ダウ公共株15種 871.10 +0.26 +0.03
フィラデルフィア半導体 4756.07 -147.43 -3.01
VIX指数 16.35 +2.02 +14.10
S&P一般消費財 1443.88 -16.92 -1.16
S&P素材 579.01 -5.93 -1.01
S&P工業 1049.14 -9.07 -0.86
S&P主要消費財 790.75 -3.78 -0.48
S&P金融 685.17 -8.10 -1.17
S&P不動産 239.30 -1.87 -0.77
S&Pエネルギー 741.34 -0.42 -0.06
S&Pヘルスケア 1655.96 -23.51 -1.40
S&P通信サービス 286.68 -4.05 -1.39
S&P情報技術 3731.27 -65.45 -1.72
S&P公益事業 329.86 -0.66 -0.20
NYSE出来高 10.33億株
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 39160 - 660 大阪比
シカゴ日経先物6月限 円建て 39120 - 700 大阪比
PR
PR
PR