• 2024/02/09 掲載

日銀は現在の金融緩和を終了し、段階的利上げ検討すべき=IMF

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Yoshifumi Takemoto

[東京 9日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は9日、日本経済に対する審査(対日4条協議)の終了にあたって声明を発表し、日銀に対し現行の金融緩和策の枠組みを撤廃し、短期金利の段階的引き上げを検討すべきと提唱した。

IMFは、日本では名目賃金の上昇と需給ギャップ解消によりインフレの上振れリスクがここ1年間で顕在化しているとして、日銀は長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)を撤廃し、量的・質的金融緩和を終わらせて、短期政策金利の段階的引き上げを検討すべきと明記した。

理由として「日銀の現行の金融緩和は、(景気を加速も減速もさせない)中立金利以下に金利を引き下げ、インフレ期待を引き上げるとの本来の目的を達成している」ほか、「これらの(金融緩和策の)枠組みを撤廃することでコミュニケーションが簡素化される」としている。

同時に 債券市場での金利の急上昇を回避するため、満期を迎える日銀保有国債の再投資は可能とも指摘した。

IMFの物価見通しが現実化するならば、3年間は政策金利を段階的に引き上げるべきとも記している。

財政面では、消費税率の単一化と引き上げ、高所得者に対する金融所得課税の強化、住宅用地に対する優遇措置の撤廃、個人所得課税に対する控除の合理化、社会保険料の増額を提唱している。

医療費抑制のために、高所得の高齢者の自己負担引き上げ、ジェネリック医薬品の使用促進などが必要とも指摘している。

会見したギータ・ゴピナート筆頭副専務理事は、日銀の政策変更時期について「年内が望ましい」としつつ「3月の賃金動向などデータ次第」との見解を示した。日銀の今後の利上げ幅については不確実性があるとした。

対日審査団長のラニル・サルガド氏は「大企業と中小企業との賃上げ幅に差はあるものの、日本の労働市場は非常にひっ迫している」と指摘した。

内外経済のリスクについて、ゴピナート氏は、米国の商業用不動産市況悪化が米金融市場に大きな影響を与えた場合などを挙げた。ガザ紛争は中東域内にとどまっている限り世界の商品市況・経済への影響は限定的との見方を示した。

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