• 2024/01/26 掲載

ダイハツ型式指定取り消し処分、認証不正で3車種2万4000台

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Maki Shiraki

[東京 26日 ロイター] - ダイハツ工業の認証試験不正問題で、国土交通省は26日、特に悪質な不正行為が確認された3車種について、道路運送車両法に基づき量産に必要な認証である「型式指定」を取り消す行政処分を出した。

対象車種はトラックタイプのダイハツの「グランマックス」、OEM(相手先ブランドによる供給)生産をしているトヨタ自動車の「タウンエース」とマツダの「ボンゴ」。ダイハツによると、3車種の累計出荷台数は約2万4000台。

ダイハツの武田裕介取締役は記者団に対し、今回の行政処分を「大変重く受け止めている」と述べ、顧客や仕入先に「大変なご迷惑をおかけしている。心の底から申し訳ないと思う」と謝罪した。

対象3車種の年間販売規模は6000―7000台。武田氏によると、水道工事などのインフラを支える車として重宝されており「軽トラックでは小さすぎ、1トントラックでは大きすぎる」と業者から指定を受ける車のため、「代替できるような車がない」と話した。

今回の型式指定取り消しは、新規の出荷・販売にのみ影響が及ぶ。取り消されてもユーザーが乗り続けることに法令上は問題なく、ダイハツ社内でも技術検証を行い安全性を確認済みという。

武田氏は、型式指定取り消しによる業績への影響については言及を控えたが、希望する顧客にはリースで継続使用できるようにするほか、「メンテナンス・車検にキャンセルが出ておらず、部品の売り上げは安定している」とも語った。

同社は型式指定の再取得を目指すが、時期は見通せていない。不正で取り消された型式指定の取り直しは基準適合性の確認項目数も多く、「通常より時間がかかる」(広報担当者)とみている。

同3車種は、本来であればエアバッグをセンサーで衝突を検知し作動させるところタイマーで自動的に作動させるなどの不正を行い、申請時の自動車と異なる構造で試験を実施していた。対象車は再び型式指定を取得するまで生産できない。

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