- 2024/01/26 掲載
米GDP、第4四半期速報値は+3.3% 伸び鈍化も予想上回る
[ワシントン 25日 ロイター] - 米商務省が25日発表した2023年第4・四半期の実質国内総生産(GDP)速報値は年率換算で前期比3.3%増となった。伸びは前四半期の4.9%増から鈍化したものの、市場予想の2%増を上回った。
米連邦準備理事会(FRB)による積極的な利上げを受け、リセッション(景気後退)に陥る可能性も見込まれていたものの、米経済は堅調な消費支出を追い風に底堅さを示した。
インフレ圧力の緩和も示されたが、FRBによる3月利下げ開始は早すぎる可能性を示唆した。
GDP統計を受け、米金利先物市場では3月利下げの確率が約45%、5月までの利下げが90%となった。
フィッチ・レーティングスの米国地域経済責任者オル・ソノラ氏は「あらゆる角度から見て、好調な経済動向となった1年を締めくくる内容となった」と述べた。
23年通年のGDP伸び率は2.5%と、前年の1.9%から加速した。
第4・四半期は堅調な個人消費に加え、輸出や政府支出、企業の設備投資の増加が成長を支えた。住宅投資も小幅増加した。
米経済活動の3分の2以上を占める個人消費は2.8%増。伸びは第3・四半期の3.1%増からは減速した。税金やインフレを考慮した可処分所得は2.5%増と、前四半期の0.3%増から加速した。
インフレを示す指標は1.9%上昇。前四半期は2.9%上昇だった。
FRBが物価の目安として注目する食料とエネルギーを除くコア個人消費支出(PCE)指数は2.0%上昇し、前四半期の伸びと並んだ。
ボストン・カレッジのブライアン・ベスーン経済学教授は「引き続きディスインフレモードにある」と指摘。 「インフレに関し残された唯一の問題は居住費だ。需要に対する住宅供給には構造的に重大な欠陥があり、FRBがそれに対しできることは限られている」という認識を示した。
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