- 2024/01/25 掲載
米地銀危機で導入の緊急融資制度、適用金利引き上げで事実上打ち切りへ
[24日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は24日、銀行向け緊急融資制度のバンク・ターム・ファンディング・プログラム(BTFP)を予定通り3月11日に撤廃すると表明した。ただBTFPへの適用金利の即時引き上げも発表し、事実上この制度を打ち切ることを示唆している。
BTFPは昨年春、シリコンバレー銀行をはじめとする一連の大手地銀破綻を受けて広がった預金大規模流出などの銀行システム不安に対処する目的で導入された。今回の動きから、FRBの同システムに対する懸念が収まったことがうかがえる。
一方市場に混乱が見当たらない中でも、銀行にとって金利面で妙味のあったBTFPの利用は着実に増加し、今月17日時点の残高は1615億ドルとなっていた。従来の適用金利では、BTFPで借り入れた資金を、FRBに準備預金として預け入れると利ざやが稼げたからだ。
一方今後のBTFPの新規借り入れ金利は、準備預金金利と同水準に引き上げられ、上昇幅は50ベーシスポイント(bp)弱になるとみられる。
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