- 2024/01/12 掲載
金融庁、SBI証に業務停止命令 勧誘伴うIPO株売買受託を1週間
[東京 12日 ロイター] - 金融庁は12日、新規株式公開(IPO)銘柄の株価を操作した問題で、SBI証券に対し一部業務停止命令を出した。IPO銘柄に関し、勧誘を伴う上場日における売買の受託業務を1月12日から18日までの1週間停止する。
個人向けの株式や投資信託のネット取引は対象外となっている。また、業務停止とされた1週間の間にはIPOは予定されていない。
金融庁では、事案の重大性や悪質性を踏まえ、1週間の業務停止が妥当と判断したと説明している。
同時に、業務改善命令も出し、経営陣を含む責任の所在の明確化や発生原因の分析、経営管理態勢や内部管理態勢の強化を含む業務改善計画を2月13日までに策定することを求めた。
SBI証券が行政処分を受けるのは、08年(旧SBIイー・トレード証券)、10年に続き3回目。
SBI証券は「行政処分を厳粛に受け止め、より一層の内部管理体制の強化・充実を図り、再発防止・信頼回復に向けて全力で努めていく」とのコメントを発表した。また、業務停止処分によって、顧客の取引に直接の影響が及ぶことはない、としている。
SBI証券は、引受主幹事を務めたIPO株式3銘柄について、初値が公開価格割れしないよう、顧客に指し値の買い注文を勧誘し、上場日の寄り付き前までに受託するよう指示などを行った。
証券取引等監視委員会は実勢を反映しない作為的な相場形成が認められたとして、2023年12月15日に、SBI証券に対して行政処分を出すよう金融庁に勧告していた。
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