- 2023/12/29 掲載
スイス中銀、第3四半期450億ドル外貨売却 フラン高で今後減少
売却額は、2020年のデータ公表開始以降で2番目の高水準。最高は今年第2・四半期の403億フラン。中銀は輸入インフレを抑制するためスイスフラン支援介入をしてきた。しかしインフレ率が11月に中銀の目標レンジ(0─2%)内に低下したことから、大規模な売却は当面ないとみられる。ジョルダン中銀総裁は、政策金利据え置きを決定した今月の政策会合後の会見でフランの価値を支えるための外貨売却に注力する必要はないとの認識を示している。
フランは対ドル、対ユーロで上昇基調となっており、今週は欧州中央銀行(ECB)の利下げ観測を背景に対ユーロで15年1月以来の高値を付けた。
UBSのエコノミスト、マキシム・ボテロン氏は、インフレ鈍化とフラン上昇で中銀の外貨売却の必要性は低下したと指摘し、「インフレが24年第1・四半期に予想以上に加速しなければ、為替介入はあまり見られないと考える」と述べた。
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