• 2023/12/28 掲載

中国国債利回り曲線が正常化へ、短期債の先高観強まる

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[上海 28日 ロイター] - 中国国債の利回り曲線(イールドカーブ)は来年、形状が正常化に向かう見込みで、短期債の先高観が強まっていると投資家は指摘する。足元で資金需給が緩みつつあり、金融政策が緩和的なままであることが理由。

イールドカーブは現在フラット化している。鈍い景気回復が続くとの見方を反映して長期債利回りは長期平均を大幅に下回って推移しており、短期債利回りは銀行の資金繰りが逼迫しているため高止まりしている。

しかし、今週は2年債と10年債の利回り格差が10ベーシスポイント(bp)拡大し39bpとなった。12月上旬には22bpと、過去3年で最も小さくなっていた。

市場は現在、短期債利回りの低下(価格は上昇)が進むスティープ化を見越した動きとなっている。

上海安放私募基金の投資ディレクターは「資金需給が緩み始め、譲渡性預金(NCD)の取引金利も低下傾向にあるため、今週は短期債利回りが低下している」と指摘した。

中国銀行が発行する2024年10月満期のNCDの1年物金利は2.5%を下回り、10月中旬以来の低水準となった。

1年物中国国債の利回りも今週は約15bp低下している。

上海合晟資産管理のシニア・プロダクト・マネジャーは「現在は長期債よりも変動が小さい傾向にある短期債を買うのに良い時期だ」と指摘。来年は金融政策の緩和度合いが強まるとの見通しも示した。

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