- 2023/12/20 掲載
認証不正、生産中の全車種に=全面出荷停止、経営に打撃―ダイハツ社長が陳謝、辞任否定
ダイハツ工業の試験認証不正に関する第三者委員会は20日、現在生産・開発されているすべての車種で不正行為が確認されたと発表した。同社は国内外で生産している全車種の出荷を停止する。経営への打撃は避けられない見通しだ。
安全性に関する試験で全社的に不正がまん延していた。奥平総一郎社長は東京都内で記者会見し、「心よりおわびする。認証を軽視していると思われても仕方がない」と陳謝した。経営責任については「再発防止に道筋を付ける」と述べ、早期辞任を否定した。トヨタ自動車の中嶋裕樹副社長は「親会社としても責任を大きく受け止めている」と述べた。
ダイハツは同日、第三者委の調査報告書を国土交通省に提出。新たに安全性などに関わる25の試験項目で174件の不正が判明した。斉藤鉄夫国交相は記者団に対し、「認証制度の根幹を揺るがす行為で断じて許されない」と強調。認証基準に適合していると確認されるまで出荷を停止するよう指示したと明らかにした。同省は21日に立ち入り検査を実施する。
【時事通信社】 〔写真説明〕ダイハツ工業の試験認証不正に関する記者会見で陳謝する奥平総一郎社長(左)とトヨタ自動車の中嶋裕樹副社長=20日午後、東京都文京区 〔写真説明〕ダイハツ工業の試験認証不正で記者団の取材に応じる斉藤鉄夫国土交通相=20日午後、首相官邸 〔写真説明〕ダイハツ工業の試験認証不正で記者会見する第三者委員会の貝阿弥誠委員長(中央)=20日午後、東京都文京区
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