• 2023/12/20 掲載

NY市場サマリー(19日)ドル/円上昇、利回り低下 株続伸・ダウ連日最高値

ロイター

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<為替> ドル/円が上昇した。日銀が超金融緩和政策を終了する兆候を示さなかったことを受けた。ただ来年の米利下げ期待が引き続きドルの重しとなった。

日銀は18―19日に開いた金融政策決定会合で、マイナス金利を含む大規模な金融緩和政策の現状維持を全員一致で決めた。市場では早期のマイナス金利解除観測が浮上していたが、金融政策のフォワードガイダンス(先行き指針)も変更せず、先行きの政策修正は示唆されなかった。

コーペイのチーフマーケットストラテジスト、カール・シャモッタ氏は、日銀の政策金利が来年早々にプラス圏に移行するとの見方が後退していると指摘。「記者会見でも声明でも、政策担当者が金利を劇的に引き上げる用意があることを示唆するような言及はなかった」と述べた。

ドル/円は0.79%高の143.925円だった。

ドル指数は0.30%安の102.18。

リスクに敏感な豪ドルとニュージーランド(NZ)ドルは約5カ月ぶりの高値圏で推移。豪ドル/米ドルは0.78%高の0.6757米ドルと7月下旬以来の高値。NZドル/米ドルは0.85%高の0.62645米ドルとなった。

カナダドルは対米ドルで4カ月半ぶりの高値を付けた。カナダ統計局が19日発表した11月の消費者物価指数(CPI)の前年同月比上昇率は3.1%と、10月から横ばいだった。ロイターがまとめた市場予想では上昇率が2.9%に鈍化すると見込まれていた。

ポンド/ドルは0.56%高。

暗号資産(仮想通貨)ではビットコインが4万2365ドルとほぼ横ばいだった。

<債券> 国債利回りが小幅に低下した。投資家は米連邦準備理事会(FRB)当局者のコメントを引き続き消化している。先週つけた数カ月ぶり低水準からは上昇した。

この日は、アトランタ地区連銀のボスティック総裁がFRBの利下げ実施に「緊急性」はないと述べた。

一方、リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は、インフレ鈍化を歓迎しながらも、来年のFRBの金利政策見通しにどう影響するかについては明言を避けた。

指標となる10年債利回りは3ベーシスポイント(bp)低下の3.924%だった。

2年物利回りは2bp低下の4.433%。

2年債と10年債の利回り格差はマイナス51bpだった。

市場は、FRBの最初の利下げは3月、2024年12月までに143bpの利下げを実施するとみている。

日銀が19日、大方の予想通り大幅金融緩和策の維持を決定したことも国債を下支えした。 米財務省が19日に発表した対米証券投資によると、日本は10月に米国債の保有額を1兆0980億ドルに増やし、引き続き最大の保有国となった。9月は1兆0860億ドルだった。

<株式> 続伸して取引を終えた。FRBによる先週のハト派転換が引き続き相場を支えた。

幅広い銘柄が買われ、主要株価3指数が上昇。S&P総合500種は2022年1月に付けた終値での最高値まであと1%ポイント以内となった。同指数が終値でこの最高値を上回れば、22年10月を底として強気相場となったことが確認できる。

ダウ工業株30種の終値は最高値を再び更新した。

12月に入り小型株が好調に推移している。ラッセル2000は1.9%高でこの日の上げを主導し、月初来では11%超上昇している。

ベアードの投資戦略アナリスト、ロス・メイフィールド氏は、FRBによる利下げへの期待が相場を押し上げていると指摘し、22日発表の個人消費支出(PCE)統計を除けばクリスマス休暇明けまで上昇を阻む材料は見当たらないと述べた。

米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は19日、米経済の力強さのほか、インフレ率が目標の2%に戻ると確認する必要があることを踏まえると、FRBの利下げ実施に「緊急性」はないと述べた。

メイフィールド氏は「市場はおそらくやや先走りしており、FRBが若干水を差すのは正しい。だが市場は懐疑的で、FRBもストーリーを変えることはほとんどしていない」と指摘した。

米商務省が19日発表した11月の一戸建て住宅の着工件数(季節調整済み)は年率換算で前月比18.0%増の114万3000戸と、2022年4月以来1年半超ぶりの高水準となった。

S&P1500住宅建設指数は1.6%、フィラデルフィアSE住宅指数は1.2%、それぞれ上昇した。

S&P500の主要11セクターがそろってプラス圏で引け、エネルギーや通信サービスの上昇が目立った。

個別銘柄ではボーイングが1.2%高。ドイツの航空大手ルフトハンザが737MAX8型を40機発注したと明らかにした。

<金先物> 新規の取引材料に乏しい中、早期の米利下げ観測を手掛かりとした買いが入り、続伸した。中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前日比11.60ドル(0.57%)高の1オンス=2052.10ドル。

<米原油先物> 紅海での治安悪化に伴う石油供給の混乱懸念が根強い中、続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月1月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.97ドル(1.34%)高の1バレル=73.44ドル。2月物は1.12ドル高の73.94ドルだった。

ドル/円 NY終値 143.82/143.85

始値 144.78

高値 144.79

安値 143.54

ユーロ/ドル NY終値 1.0980/1.0984

始値 1.0935

高値 1.0987

安値 1.0937

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 112*08.50 4.0395%

前営業日終値 111*23.00 4.0690%

10年債(指標銘柄) 17時05分 104*20.00 3.9313%

前営業日終値 104*13.50 3.9560%

5年債(指標銘柄) 17時05分 101*30.25 3.9378%

前営業日終値 101*28.50 3.9500%

2年債(指標銘柄) 17時05分 100*25.50 4.4415%

前営業日終値 100*24.63 4.4570%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 37557.92 +251.90 +0.68

前営業日終値 37306.02

ナスダック総合 15003.22 +98.03 +0.66

前営業日終値 14905.19

S&P総合500種 4768.37 +27.81 +0.59

前営業日終値 4740.56

COMEX金 2月限 2052.1 +11.6

前営業日終値 2040.5

COMEX銀 3月限 2432.1 +21.4

前営業日終値 2410.7

北海ブレント 2月限 79.23 +1.28

前営業日終値 77.95

米WTI先物 2月限 73.94 +1.12

前営業日終値 72.82

CRB商品指数 267.7023 +1.8005

前営業日終値 265.9018

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