- 2023/12/20 掲載
ブラジルを「BB」に格上げ、税制改革受け 見通し安定的=S&P
ブラジルの格付けは今回の引き上げで投資適格級まであと2段階となった。
同国議会は先週、大規模な消費税改革法案を可決した。経済成長の押し上げにつながるとみられている。
格付け見通しは「安定的」に変更した。財政不均衡への対応が緩慢にとどまる可能性や、依然として弱い経済見通しを反映した。一方、対外収支が堅調なほか、金融政策はインフレ期待を再び安定化させるのに寄与していると指摘した。
ブラジル財務省は格上げを歓迎し、改革の意欲を改めて表明。「財政収支の改善に寄与するだけでなく、物価安定を確保しつつ金利低下や信用状況の改善につながる」と述べた。
S&Pは「非常に緩やかな財政調整」を見込み、財政赤字は高水準にとどまると予想した。公約を実現する上での課題や、利払いの大きさ、裁量的支出の低さ、税制措置の成功が段階的になることなど踏まえ、2023─26年の一般政府赤字は平均で対GDP比6.2%になると見通した。
フィッチは先週、ブラジルの格付けを「BB」、格付け見通しを「安定的」にそれぞれ据え置いた。
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