• 2023/12/20 掲載

デフレ完全脱却「最大の課題」=「官製春闘」に反論も―経団連指針最終案

時事通信社

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経団連が2024年春闘に向けて策定する経営側の指針「経営労働政策特別委員会報告」(経労委報告)の最終案が19日、明らかになった。「長きにわたるデフレから完全脱却し、持続的な成長を実現することが日本経済の最大の課題だ」と明記。デフレ脱却を掲げる政府方針と歩調を合わせ、官民一体で構造的な賃上げに取り組む姿勢を明確にした。

経団連は経労委報告を近く正式決定し、年明けに公表する。

最終案では、政府主導の「官製春闘」との指摘に対し、「賃上げは労使でさまざまな考慮要素を勘案・検討し、企業が主体的に判断した結果として実施するものだ」と反論。その上で、23年春闘以上の「意気込みと決意」を持って、賃上げを積極的に検討、実施するよう会員企業に呼び掛けた。

月例賃金に関しては、「物価上昇が続いていることを鑑み、ベースアップ(ベア)実施を有力な選択肢として検討することが望まれる」と、従来の表現を踏襲した。

また、「社会保険料など法定福利費の増加が、賃金引き上げによる可処分所得増大の効果を相殺している」とも指摘。少子化対策の財源として社会保険料を引き上げることのないよう求めるとともに、「社会保障制度の持続可能性を高める改革の具体的な取り組みを速やかに実行すべきだ」と政府に要請した。

【時事通信社】

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