- 2023/12/14 掲載
ノルウェー中銀が予想外の利上げ、物価高で金利水準を当面維持へ
[オスロ 14日 ロイター] - ノルウェー中央銀行は14日、インフレに対処するため政策金利を25ベーシスポイント引き上げ4.50%とした。市場では据え置き予想が優勢だったためサプライズとなった。
また、しばらくは金利をこの水準で維持する可能性が高いと表明した。
ロイター調査では27人のエコノミストのうち、15人は据え置きを予想し、12人が4.50%への引き上げを見込んでいた。
ノルウェークローネは0910GMT(日本時間午後6時10分)現在、1ユーロ=11.57クローネと、中銀の発表直前の11.67クローネから上昇している。
バーチェ中銀総裁は声明で「経済は弱まっているが、インフレ率はまだ高過ぎると考えている。政策金利を引き上げることで、インフレ率が長期間にわたって高止まりするリスクを軽減できる」と説明。
「政策金利はしばらくは4.5%で維持される可能性が高い」と述べた。
中銀は先月、インフレ率が持続的に低下しない場合、12月に利上げする可能性が高いと表明していた。
11月のコアインフレ率は前年比5.8%と、中銀予測の6.1%を下回った。ただ、インフレ目標の2.0%は依然として大幅に上回っている。
クローネ相場は一貫して中銀の予測を下回っており、インフレ率を押し上げる可能性がある。クローネは年初から前日の取引終了までに貿易加重ベースで約9%値下がりしていた。
ノルデアのアナリストは、今回の利上げについて「非常にタカ派的だ」と指摘。「新たな金利パスはやや低下しており、来年末までの利下げの一定の可能性があること示している」とし「中銀は弱いマクロ指標よりクローネ安を重視している」と述べた。
次回の政策決定会合は来年1月25日。
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