- 2023/12/06 掲載
中国の格付け見通し引き下げ、公式反応は抑制的=アナリスト
[北京 6日 ロイター] - 中国の国営メディアは6日、ムーディーズによる中国の格付け見通し引き下げを「偏見がある」と非難した。ただアナリストの間からは、公式反応は抑制的で債務増大に対する中国政府の懸念を示しているとの声が上がっている。
中国当局者は格付け機関に攻撃的な発言をすることが多いが、5日の財政省の公式反応は「失望」の表明にとどまった。6日外務省報道官は、中国は改革を深化させ課題に対処する能力があり、「世界中」の「全ての友人」による投資を歓迎すると述べた。
シンガポール国立大学リー・クアンユー公共政策大学院のアルフレッド・ウー准教授は、中国のプロパガンダは国内に強さを示すことが目的だが、よりニュアンスのあるトーンは国際社会に向けられている」と指摘した。
これは、中国が成長見通しを巡る世界の懸念を受け止め、問題の対処において信頼できると評価されたいと考えていることの表れだと述べた。
また著名なコメンテーターの胡錫進氏は、ブログで財政省の反応を称賛。「ムーディーズの動きが『陰謀』かどうかの議論にエネルギーを割くより、国内の信頼を高めて景気回復を強化し、地方債や不動産のリスクを解決することが重要」と指摘した。
PR
PR
PR