• 2023/12/06 掲載

豪GDP、第3四半期は前期比+0.2% 予想下回る

ロイター

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[シドニー 6日 ロイター] - オーストラリア統計局が6日発表した第3・四半期の実質国内総生産(GDP)は、前期比0.2%増と1年ぶりの低い伸びにとどまり、市場予想の0.4%増を下回った。家計が支出を控えたほか、輸出も軟調だった一方、生産性は上向いた。利上げが需要を抑制していることを示唆した。

前年比では2.1%増と市場予想を上回った。第2・四半期からほぼ変わらずだった。

積極的な利上げを実施してきたオーストラリア準備銀行(中央銀行)にとって景気減速は歓迎すべき状況とみられる。中銀は5日、これまでの利上げによる経済への影響を見極めるため政策金利を据え置いた。

キャピタル・エコノミクスのシニアエコノミスト、マルセル・ティエリアント氏は「第3・四半期のGDP伸び率は大方の予想を下回った。こうした弱さは今後も続く見込みで、中銀の引き締め政策は終わったと考える」と述べた。

同氏は、家計の状況が不安定さを増していることが特に懸念されると指摘した。

第3・四半期は政府支出と企業投資がGDPを押し上げた。家計支出は成長に寄与しておらず、4四半期連続でほとんど伸びていない。こうした状況が続くのは世界的な金融危機以降で最長。

住宅ローン返済額が前年比28%増加する中、家計貯蓄率は1.1%と2007年以来の低水準に落ち込んだ。

一方、生産性は0.9%上昇した。過去4四半期には連続で低下していた。生産性の伸び回復は、インフレ率が2025年終盤に目標の2─3%に戻るという中銀予想の中核となる。

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