- 2023/12/06 掲載
米利下げの市場の織り込み「過度」、24年はボラ上昇へ=BII
[ニューヨーク 5日 ロイター] - 世界最大の資産運用会社ブラックロック傘下のブラックロック・インベストメント・インスティテュート(BII)のストラテジストは5日のパネルディスカッションで、先物市場が米連邦準備理事会(FRB)の利下げを「過度に」織り込んでいるため、2024年の世界市場はより大きなボラティリティーに見舞われるだろうとの見方を示した。
グローバルチーフインベストメントストラテジスト、ウェイ・リー氏は「利下げに対する市場の織り込みはやや過度だ。金利のボラティリティーは今後も続く」と述べた。
CMEのフェドウオッチによれば、米政策金利が来年12月までに125ベーシスポイント(bp)以上低下する確率は現在50%以上となっている。
ブラックロック・ファンダメンタル・エクイティーズのグローバル・チーフ・インベストメント・オフィサー、トニー・デスピリト氏は、金利に関する前提が変わることで24年には様々なセクターが急速に人気を集めたり失ったりする可能性が高いと指摘。人工知能(AI)分野で重要な役割を果たすメモリストレージ企業に特に強気とした。
新興国市場ではインドとメキシコに強気とし、先進国市場よりも新興国市場の資産を広く選好しているとした。
シニア投資ストラテジストのクリスティ・アクリアン氏は、市場はFRBの利下げに過度の期待を寄せているかもしれないが、FRBはすでに金利のピークに達している可能性が高く、債券の魅力は全体的に高まっていると言及。「最大のリスクはキャッシュを持ち過ぎることだ」とした。
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