非常に細かく構成を選べるのも特徴
R73は、製品の構成を非常に細かく選択できるようになっているのも特徴だ。具体的には、液晶パネルの種類(13.3型1920×1080ドットのフルHD、または13.3型1366×768ドットのHD)、DVDスーパーマルチ搭載の有無、Webカメラ内蔵の有無、高速なSSD(128GB)とHDD(500GB)の選択、指紋センサーの有無、メインメモリー容量(4GBまたは8GBモジュール、種類はDDR3L-1600、最大16GB)といった部分だ。たとえば試用した製品では、液晶パネルは13.3型HD(1366×768ドット)、DVDスーパーマルチドライブの搭載、Webカメラは無し、ストレージはHDD(500GB)、指紋センサー無し、メインメモリーが4GBであった。
グラフィックスはCPU内蔵のIntel HD Graphics 520が利用されている。HDMI経由で外部出力することで4K(3,840×2,160ドット/30Hz)の出力が可能だ。液晶のヒンジはおよそ140度程度まで調節可能で、ビジネスで使用する際に角度調節で困ることはないだろう。
RGBやLANポートなどビジネスの現場に求められる入出力を実装
周辺機器等を接続するためのインターフェイスとして、USB3.0×3、アナログRGB、HDMI、ギガビットLANなど、必要十分なインターフェイス類を搭載している。また、ワイヤレス関連は、IEEE802.11ac対応の無線LAN、Bluetooth(Ver.4.1)となっている。ビジネスの現場では、プロジェクターの接続等でアナログRGBが必要になるケースが多い。こうした現場のニーズを汲んだ仕様になっている点も このモデルの大きな特徴となっている。
ビジネス効率を高めるキーボードとタッチパッド
キーボード入力はPCと人をつなぐ重要なイタ―フェイス部分だ。ここの使い勝手次第でビジネス文書や表・グラフなどの作成時間が大きく左右されてしまう。このキーボード部分は、次に紹介するdynabook B54と共通のポイントとなる部分だ。R73は13.3型モデルにも関わらず15.6型モデルと同様の1.5mmのキーストロークを確保している。キーピッチは19mmで、多少大きめの男性の指でも、快適に入力できる。ShiftやEnter、スペースといったキーが大きく取ってあるのも好印象だ。
タイルキーと呼ばれるアイソレーションタイプであるが、キーとキーの間隔を開けてあることで入力ミスが減り、さらに、よく使われるキーのサイズを大きめに、あまり使われないキーを小さめにするなど、各キーのサイズがかなり練り込まれて設定されている。こうしたユーザー目線での使い勝手向上の努力は、日本のメーカーならではと言えるだろう。
さらに、内部の隙間や遊びを極力排除して静音化しており、カチャカチャといった不快な打鍵音を極力排除している。良く周囲に「キー入力の音がうるさい!」と言われるような筆者でも、R73なら周りを気にせずに気分よく思う存分キーを叩くことができるのはうれしい。
タッチパッドは左右のクリックボタンをセパレートにしたものを搭載する。最近では、デザイン重視でクリックボタンまで一体化されているようなものがあり、右クリックのやり方に戸惑うような製品もある。R73は、クリックボタン左右がセパレートしているので、そうした操作ミスを防ぎ、正確なクリック操作が可能になっている。パッドはマウスジェスチャーにも対応しているので対応アプリであれば、非常に快適な操作が可能だ。
ちなみにR73の薄型・軽量モデル向けオプション(標準モデルは選択不可)としてキーボードにタイルキーとタッチパッド(バックライトなし)とデュアルポイント(アキュポイント付)でバックライト付のタイルキーとクリックパッドという2種類が選べるようになっている。
ビジネスモバイルとして非常によく作り込まれている
このR73の性能比較に関してだが、R734から乗り換えることで、どういったメリットがあるのかといった新旧比較記事を予定しているので、そちらを参考にしてもらえればと思う。