注目は筐体を刷新した薄型・軽量の「dynabook R73」
東芝が発表した法人向け秋冬モデルは全6機種だ。まず注目したいのが、重量約1.3kgを切る13.3型ビジネスモバイルへと進化した「dynabook R73」、重さ2kg以下で14.0型のワイド液晶を搭載する新しく追加されるビジネス向けビジネスモデル「dynabook B54」の2機種である。この2機種に加え、従来モデルからCPUを“Skylake”こと第6世代インテルCoreプロセッサーへ変更した4機種、「dynabook R64」、「dynabook R63」、「dynabook R82(デタッチャブル2 in 1)」、「dynabook R82(タブレット)」が加わったラインアップとなる。
今回、従来モデルより筐体を刷新し、特に注目の「dynabook R73」の実機を入手することができた。そのファーストインプレッションをお届けしよう。
13.3型ワイド液晶を搭載するビジネスモバイル「dynabook R73」
「dynabook R73」(以下、R73)は、前述したように従来モデルの「dynabook R734/M」(以下、R734)の後継となる。発売開始は11月下旬からとなっており、すでに入手可能だ。従来同様光学ドライブ(DVDスーパーマルチ)が搭載可能でありながら、R734より最大で約7.1mmも薄く、重さは最も軽いモデルで約1.18kg(前モデル最軽量時約1.22kg)と、さらに軽量化されている。
モデル構成も多様で薄型・軽量モデルと標準モデルが用意され、さらにスペックが細かく選択できるようになっている。今回試用したのは標準モデルだ。まずは試用した製品のスペックを紹介しよう。
Skylakeこと第6世代のインテルCore i5-6300Uを搭載
なお、CPUの性能を「CINEBENCH R15」にて計測した。CINEBENCH R15は、CPUの性能を3DCG画像のレンダリングで計測する代表的なベンチマークソフトの1つだ。スコアは304で、ビジネス用途では十分問題ないパフォーマンスを有していると言えるだろう。
最大で約14時間ものバッテリー駆動が可能
TDPの低減やその他の電子部品を見直したことにより、R73では、R734で65Wだった消費電力が45Wに低減しているという。カタログスペックでは約30%の節電が可能になったということだ。これに加えて、東芝独自のすり合わせ技術により、CPUの性能を最大限に発揮させながら、最大で約14時間のバッテリー駆動を実現している。バッテリーは、見た目からもわかるように非常にコンパクトだ。容量は2800mAh、出力電圧は14.8V。iPhone(6s Plus)のバッテリー容量が2750mAh、Android(Xperia Z5)のバッテリー容量が2900mAhなので、その間ということになる。
試用したモデルはストレージにHDDを採用している関係で、約11時間の駆動時間となっている。スマホと同レベルのバッテリー容量で約11時間、Windows PCが使えると考えると、どれだけ消費電力が低いのか想像できるのではないだろうか。
メインメモリは4GBのDDR3L、最大16GBも可能
試用した製品では、メインメモリは4GBのDDR3L-1600を搭載していた。ワープロ、表計算、プレゼンテーションといったオフィスアプリを使うには十分な容量だと言える。標準モデルは、メモリースロットへのアクセス(メモリースロット上のカバー等)は用意されていないので、容量が欲しいケースでは購入時に8GBか16GBを選択する必要がある。ただし画像処理ソフト、大規模データベースなどを利用するのではない限り、4GBあれば足りるだろう。
ビジネスモバイルらしい薄型でフラット形状の本体
薄型化の結果、最軽量モデルで重さが約1.18kgとなっており、毎日カバンに入れて持ち運ぶのに苦にならない重量を実現している。
さらに細かいところでR73に同梱のACアダプターであるが、従来(約250g)より約110g軽い約140gの小型タイプに進化している。このACアダプターは、海外出張等にも持っていけるユニバーサルタイプだ。