- 2007/05/14 掲載
オープンソースが変えるミドルウェア市場動向2009、品質やサポートの課題克服で低コストが魅力に(2/3)
約10年の歴史を持つミドルウェア製品とオープンソースからのアプローチ
ミドルウェアを語る上で避けては通れないテクノロジーが「Java」である。もともとは、プラットフォームに依存しないプログラムを記述する言語として、サン・マイクロシステムズによって開発されたが、インターネットのビジネス利用が本格化するにつれて、サーバー側でさまざまな処理を実行する技術、特に前述のミドルウェアを支える技術として注目されるようになった。1998年には、企業の業務システムや電子商取引などで使われるサーバに必要な機能をまとめたJava Platform, Enterprise Edition(Java EE)という仕様がサン・マイクロシステムズから発表され、以後、Java EEに準拠したミドルウェア製品が続々と登場することになった。現在、その代表的な製品として広く知られているのが、オラクルのWeblogicやIBMのWebSphereである。
一方、商用のミドルウェア製品とは異なる流れもあった。それがオープンソースで開発されたJava EE準拠のミドルウェアだ。その代表格がJBossである。JBossの開発は1999年に開始されたが、広く知られるようになったのは、2002年に『JavaWorld』誌のBest Application Server賞を受賞した頃とされている。その後も開発は進められ、現在は商用のWeblogicやWebSphereとも機能的に遜色のないソフトウェアへと成長を遂げた。
とはいえ、企業レベルのシステムにオープンソースのソフトウェアを導入することに抵抗を覚える読者は少なくないだろう。導入時のコストは圧倒的に安いが、「信頼性は?」「セキュリティは?」「サポートは?」と考え始めると、不安を持つ方もいるかもしれない。
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