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世界初「CUEBUS」によるZラック自動搬送とRFID検品の革新
前述のとおり、「CUEBUS」は世界初導入だ。豊田自動織機から提案された当初は存在も知らなかったが、「ただ移転するだけではなく、現状の課題解決にも繋がり、より革新的なものはないか」と考えていたところに「CUEBUS」が目に止まった。それに加え「誰も使ったことがない『世界初導入』という点にも魅力を感じた」と幡野氏は語った。ただし「世界初導入はあくまで副次的なもの」とのこと。主目的は現状の課題解決だ。
幡野氏はもともと「ハンガー便の荷受けに課題を感じていた」という。「けっこう大変です。商品をトラックから降ろし、ドライバーから受領書をもらって、その数を確認してからではないと切り離しができない。ここに、かなりの時間を必要としていました」
また、トラックを着けるバースから仮置き場までは距離があり、人が押さなければならない。「Zラックは商品がたくさんかかっていると重みでタイヤがグラついて運びにくいです」。
そこの搬送をどうするか。スピードレール(高速フリクション搬送コンベヤー)のようなマテハン活用も検討したが、天井からつるそうと思うと、倉庫の躯体から工事が必要になる。では架台を組んで下からやろうと思うと、かなり大規模なものになってしまう。とにかく予算に収まらない。それが課題だった。
ビームスウエアステーション CUEBUS
そこでビームスが目を付けたのが「CUEBUS」だった。「CUEBUS」をZラックの自動搬送に用いることで、まずドライバーは、Zラックにハンガー品を置き換えていけばよくなった。そしてRFIDリーダーを搬送ルートに設けることで、同時に検品までしてしまおうという構想だ。「CUEBUS」は単に搬送に用いるには「高い」が、検品と搬送を兼ねるのであればコスト的にも見合うのではないかと判断した。
現場を見せてもらうと、「CUEBUS」は、入荷した上流から45mくらいの長さにわたって設置されている。途中でいったんL字型に曲げられてZラック32本分くらいの商品がためられる一時保管所になっている。ちょうど秋冬ものの新規商品が入荷したところだったが「入荷が落ち着いているタイミング」とのことで、残念ながら取材のタイミングでは動いていなかった。
途中には「RFID検品ゲート」がある。ここを通過すると同時に「このZラックにどの商品が何本かかっているか」というデータを作り、登録する。なお商品へのRFIDの添付はすでにメーカーで行われている。Zラックにも「什器ID」がRFIDで付けられている。
最初は読み取り精度が合わないといった問題もあったが、スキャナー枚数を2枚に増やしたり電波強度の調整を行って読み取り精度も向上させた。ハンガー品の場合、RFIDを取り付けている位置が首だったり下だったりと異なる。重なっているとどうしても読めなかったりすることもあるという。
L文字型に曲げられている一時保管所では、入荷商品に対して原産国確認や品質確認をタブレットとハンディを使いながら目視で行う。問題なければ再び「CUEBUS」上に戻して、ハンガー品を保管している5階へとつながるエレベーター近くまで搬送する流れになっている。
エレベーターへの搬送は人手を使っている。本当はエレベーターまで自動搬送したかったが、作業導線を分断することになってしまうため、人手となった。
CUEBUSを使うことで、Zラック搬送が自動化され、手によるRFIDスキャン作業がなくなった。現場の評価はというと「数値が出せてないので説得力には欠けますが、現場からは搬送と検品を同時に行えることはおおむね好評です」とのことだ。
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