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  • 2022/11/22 掲載

注目高まる「ノーコード/ローコード」、今知りたい「簡単に作れる」の落とし穴

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2021年は世界中の組織にとって困難な1年だった。コロナ禍による「ニューノーマル」は、グローバルサプライチェーンの問題や働き方の変化など、新たな課題をもたらしている。こうした困難に立ち向かう組織にとって、変化に対するレジリエンス(回復力)と業務への機敏な対応力を身に付けることは、依然として最優先課題だ。中でも、レジリエンスをもたらす「自動化」はビジネス課題を克服するための重要な要素となっている。自動化の手段として普及している「RPA」といえば、これまで作業の省力化というイメージのみが強かったが、世の中が大きく変化した今、RPAの潜在的な可能性について再認識され始めている。

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RPAがもつ潜在的可能性とは?
(Photo/Getty Images)

ビジネス部門による現場主導のRPA開発が加速、その背景と課題

 RPAはすでに多くの企業で導入されているツールだが、その活用実態はどうなのだろうか。下図はそれを示す興味深いデータだ。

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RPAへの取り組み方が変化してきている。「RPAの推進体制」と「ユーザー部門でのボット作成の許可状況」に関する調査
(出典:Now & Next: State of RPA, JULY 2021)

 2020年と2021年を比較すると、ビジネス部門が主導して、現場にロボット開発を認める企業が大幅に増加していることが分かる。ここからは、RPAの持つ「作業の省力化」以上の価値に、多くの企業が気付きつつあることが推測できる。

 1つはデジタルトランスフォーメーション(DX)の文脈だ。DXにおける人材不足は、ほとんどの企業が直面する課題だ。RPAで定型業務を自動化すれば、貴重な人的リソースをDXに必要な新しい業務にシフトできる。

 2つ目は働き方の観点だ。たとえば、RPAを活用して残業を減らしたり、テレワークを実現したりしている企業は少なくない。ただし、現状ではロボットを実行させるために出社するといった、チグハグな状況も起きている。

 3つ目は、RPAを活用して人材をより付加価値の高い創造的な業務へシフトできることだ。いうまでもないが、自由に発想し、創意工夫できる企業は強い。また、そういう企業でなければ、今後新しい人材を獲得するのも困難になるだろう。

 「市民開発」と呼ばれる現場主導の開発体制が加速しているものの、現状はまだ過渡的だ。前述の「ロボットを実行するために出社する」といった例のように、RPAの活用にはまだまだ課題が多い。こうした課題を解決し、RPAの“真の価値”を引き出すにはどうすればよいだろうか。市民開発を促進する手法の1つとして、ノーコード/ローコードによる開発が注目されているが、その背景や落とし穴、そして解決策とは?

この記事の続き >>
・業務のシステム化の現状と「ノーコード/ローコード」が注目される理由
・「簡単に作れる」はずなのに、なぜRPA開発は停滞するのか? その明確な答えと解決策
・従来のRPAの不完全な部分をカバーする、「まるで同僚」のような機能

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