コロナ禍でVPNひっ迫、ゴールドウインはいかにして快適リモートワークを実現した?
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コロナ禍でリモートアクセスが急増、VPN回線がパンク状態に
ゴールドウインは、スポーツ用品を中心としたアパレル企業として著名なメーカーだ。デジタル化にも積極的で、以前から社内業務のデジタル化に段階的に着手しており、オンプレミスからクラウドへの移行を徐々に進めてきた。同社の情報システム部門では、できるだけ自社にリソースを持たずに外部サービスを活用する「クラウドシフト」を1つの柱にしているという。全国展開する同社には、直営店と百貨店を含めると1200ほどの店舗があり、店舗用ネットワークと社内用ネットワークを別々に構築していた。社内用ネットワークは、NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)が提供する専用の閉域網「Arcstar Universal One」を10年以上前から採用しており、東京本社と富山本店、各拠点がぶら下がる形で接続されていた。一方の店舗用ネットワークも同様にUniversal Oneを利用し、現在は2つの閉域網が存在する形になっている。
加えて、社内用ネットワークに対しては、外出先からVPN経由で社内リソースにアクセスして業務が行える環境を以前から整備していた。そうして迎えた2020年、新型コロナウイルスが大流行し、政府の緊急事態宣言が発令された。他社と同様、従業員が在宅勤務となり、リモートワークを余儀なくされることになったのだ。
VPNを導入していたためリモートワークへの移行自体は大きな問題がなかったものの、自社リソースにアクセスする在宅ワーカーが多くなり、データセンターへのアクセスだけでなく、外に抜けるクラウドサービスに接続するトラフィックも急増。ネットワークの遅滞で業務が滞るようになり、見直しが急務となった。この課題に、同社は一体どのように対処したのだろうか?
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