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国内企業の約半数がハイブリッドクラウドを活用している
DXのための新規アプリケーションの迅速構築、ディザスタリカバリ(DR)の容易な確立、システムの構築・運用コスト削減など、クラウドには数多くのメリットがあり、すでに企業におけるIT基盤の最重要テクノロジーとなっている。アイ・ティ・アール(以下、ITR)のプリンシパル・アナリスト 甲元宏明氏は、日本企業におけるインフラ関連テクノロジーの活用動向を次のように説明する。
「ITRが2020年11月に実施した調査では、最も活用が進んでいるのはSaaSであり、約4分の3の企業が利用しています。次いで多いのがPaaS、IaaSの順となっており、合わせると約6割です」(甲元氏)
一方、プライベートクラウドについても、同程度の約6割が利用しているという。約半数の企業は、パブリッククラウドとプライベートクラウドの両方を使うハイブリッドクラウドを活用している状況だ。
「またコンテナやKubernetes、マイクロサービスやクラウドネイティブアプリなど、最近ITインフラ系で話題になることが多いテクノロジーに関しては、約3分の1の企業が使っていることがわかっています。これは私の見解としては意外に多く、さらに増えていくものと予想しています」(甲元氏)
クラウドサービスの活用パターンを時期別に見ていくと、現在と約3年後、どちらもハイブリッドクラウドを活用すると答えた企業が最多を占めていることがわかる。
このようにクラウドの活用が進んでいる一方で、甲元氏はある課題が潜んでいると指摘する。
「多くの国内企業は、『仮想サーバの延長』でしかクラウドを捉えておらず、ある視点が欠けていると感じます」(甲元氏)
その欠けている視点とは何か。そして、ビジネス成果につながるためのクラウド導入をどのように行っていけばよいのか。
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