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花の競り参加は在宅でも、「止まらないシステム」がさらに重要に
切花や鉢物など観賞用園芸植物「花き」は、1兆円産業と言われている。その流通において重要な役割を担う卸売市場の中で、国内需要の4割、アジアでも最大級の流通量を誇るのが東京都中央卸売市場大田市場花き部だ。年間2万種以上、5億本を超える生花・鉢物が大田市場を経由して世の中に流通している。日本一の花き市場である大田市場における卸売会社は2社存在し、その1社であるフラワーオークションジャパン(FAJ)でシステム部部長を務める中島宏氏は、最近の概況をこう説明する。
「2020年4月の緊急事態宣言以降、外出自粛やイベントの中止により花きの消費構造が激変し、多くの事業者が厳しい経営状況となりました。特にブライダル、葬儀、ホテルといった業務用の切り花需要が激変しています。一方、巣ごもり需要により購買年齢や購入方法に変化が出てきました。街の花屋から、ホームセンターやECサイトへと購入経路がシフトしています」
現在では大田市場に来場しなくても、日本全国の自宅やオフィスからリモートで参加可能な競りシステムがある。場合によっては、実際の競り会場よりも精細な画像を確認できるのだという。出荷者向けにはLINEのチャットボットを利用したシステムも提供するなど、IT活用は着実に進んでいる。
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