総務省テレワークセキュリティガイドラインから考えるリモートワーク実装の最適解
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広く採用されているリモートワーク実装法の課題とは
リモートワーク環境の整備手法の検討に当たって、まず確認すべき点は「システムの実装法」だ。総務省が2020年3月に公表した「テレワークセキュリティガイドライン第4版」では、「利用端末へのデータ保存の有無」「利用端末との関係」「クラウドサービス利用の有無」などから6つの実装法に分類して紹介している。
6つの実装法のうち現時点で広く利用されているのが、会社のPCを自宅の端末から利用する「仮想デスクトップ(VDI)方式」と、会社のPCを持ち帰ってVPNで社内システムにアクセスする「会社PCの持ち帰り方式」の2つだ。
ただし、この2つの実現法には、それぞれに固有の課題が存在する。
まずVDI方式は大規模な環境構築が必要になるため、その導入には多くの時間とコストを要する。一方の持ち帰り方式は端末分のコストは抑えられるが、端末内にデータの保存ができるので、情報漏えい対策が必要になる。また、VPN用の設備追加が必要となり、迅速に環境を整備して利用を拡大させるのは困難だ。
社内ネットワークに入らずに利用できる点で、クラウドサービスを活用する「クラウド型アプリ方式」はテレワークと相性はよいが、同じく端末からの情報漏えい対策が必要になる。
それでは選択肢は残る3つの実装法に絞られるが、ではどれを採用すべきか。最適解は、「どれか1つ」ではなく3つの方式の“いいとこ取り”をする方法である。
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