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  • 2020/09/14 掲載
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デジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組む企業が増えたことによって、新たな課題が見えてきた。たとえば、企業のIT部門は「ITシステムを止めないこと」だけでなく「ITシステムで業務改革と生産性向上」まで求められるようになり、対応すべき業務領域は拡大している。一方、古くから指摘されるIT人材の不足は解消されていない。こうした状況の中、日本企業の対応の在り方を徹底調査。その結果を元に最新動向を解説する。

DXがもたらした業界の変化とは

 DXをきっかけとした業界のトレンドの変化は、企業のIT部門の役割にも変化をもたらしている。メーカー企業をはじめ、SIer、企業の情報システム部門、ビジネス部門を対象に市場調査を行うテクノ・システム・リサーチ シニアアナリストの幕田範之氏は次のように語る。

「近年、IT部門が経営層から求められている役割は大きく変化しているようです。当社が2015年と2018年に実施した調査によると、2015年、最も多かった回答はITシステムを止めないことでした。次がコスト削減や内部統制、情報漏えい対策などです。それが2018年になると、生産性の向上や業務改革など、DXに関する回答が上位を占めました」(幕田氏)

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「ITコスト削減」から「業務の生産性向上」へ(IT部門の役割)
(出典:テクノ・システム・リサーチ)
 

 IT部門に求められる役割が変化したことに伴い、システムの運用管理者はWebアプリやシステムの増加、セキュリティ対応、仮想化対応、AIやIoT活用、コンテナなど、対応すべき業務領域が広がったのだ。しかし、増えた業務に対応するための人材は増えていない状況がある。

 幕田氏によれば、「約9割の企業がシステム運用に関わる人材不足に直面しています。直近5~6年、同様の調査を実施していますが、この数字はほぼ変わっていません」と話す。

 人材不足という課題を抱える一方、対応すべき業務領域が拡大するIT部門だが、どのように現状を乗り越えていけば良いのだろうか。

 ここからは、テクノシステムリサーチの調査データと共に、日本企業のIT部門における課題や解決方法となりえるツール活用の事例などを交えながら考えたい。

この記事の続き >>
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・オンプレミスとパブリッククラウドの利用率の変化、企業側の本音とは?
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