なぜ「変革が必須」の小売で、デジタル対応“した”店舗が逆に苦しむのか
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進む店舗のデジタル化、本当に実効的か?
小売業界を取り巻く環境の変化は、急激でかつ厳しい。デジタルによる変革を受け入れなければ、生き残ることは難しい時代と言えるだろう。もちろん、小売業界のデジタル化が遅れているわけではなく、ほとんどの企業は顧客体験(CX)の最適化や、店舗スタッフの作業負荷軽減、働きやすい環境の整備、電気代ほか店舗内の各種経費削減などを目指し、しっかりとデジタルに投資をしている。IoTなどテクノロジーの進展で、オフラインである実店舗でもさまざまなデータが取得できるようになったことも、こうした投資を後押ししている。
だが、こうしたデジタル施策が必ずしも実効的であるかは疑問だ。「大したデータが取れなかった」「効果が限定的だった」など、頭を抱えていないだろうか。
最もハマりやすい「罠」は、それぞれの施策が「部分最適」化してしまうことだ。本来、店舗が実現したいことは、あらゆるデータを一元管理して、相関分析や顧客分析をすることで、新しい示唆を得たり、無理・無駄を発見したり、売上を最大化することやCXを最適化することにある。
しかし、「店舗でキャッシュレス決済を実現したい」「顧客のスマホと連携し、リピーター獲得に活かしたい」「店舗内の混雑度を把握し、効果的な送客につなげたい」など、特定・個別の目的のためだけにそれぞれ闇雲にソリューションを導入すると、部分最適になってしまい、取得できたデータの粒度や単位、データの管理方法、その保存先もグチャグチャで、全体としてうまく継続的に「デジタル変革できていない」状態に陥ってしまうのだ。
足りないインフラのアーキテクチャデザイン、鍵となるのは?
こうした罠の背景には、必要に迫られたデジタル化に追われ、「アーキテクチャデザインができていない」ことが挙げられる。大局観を持って全体最適の視点で施策をデザインできなかったため、管財、店舗開発、マーケティングなど、縦割りの部署がそれぞれ、短期的な目標に沿って施策を導入してしまったのだ。その結果、電子棚札やビーコン、Wi-Fiアクセスポイントやレジ横、冷蔵庫、あるいは空調のセンサーに至るまで、店内の各所にセンサーが設置され、店舗内の「モノ」がどんどんデジタル化しても、効果は限定的で、施策が単発で終わってしまうのだ。
全体最適のためには、データ取得・分析の基盤となるインフラについての「ビジョン」が必要になる。そこで注目したいのが、各種センサーやアプリケーションで収集したデータが必ず一度は通る場所、つまり「ネットワーク」だ。
・「やりたいこと」をベースに考えたとき、本当に新しいセンサー/機器の追加は必要か?
・ネットワーク技術を用いれば「あらゆるデータが取得できる」
・ローソンやGAPなど、数多くの企業が導入
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