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進化する標的型攻撃、2018年最新のセキュリティ事情
──現在のセキュリティ脅威の動向をどのように見ていますか?上原哲太郎氏(以下、上原氏):標的型メール攻撃については、相変わらず数多く見られる状況で、しかも、どんどん手が込んでいる印象です。私のところに届くメールを見ても、以前は、稚拙な日本語で書かれたものが多かったのですが、最近は、メール文面の日本語は相当洗練されています。
ほかに標的型攻撃で気になっているのは、ルーターなどのIoT機器を標的にしたものです。たとえば、VPNを構築するためのルーターが狙われ、機器を踏み台に組織内ネットワークに容易に侵入を許してしまうというケースが見られます。
また、組織によっては、VPN機器を外部から組織内のネットワークにアクセスするためだけでなく、外向きの通信に利用する場合があります。こうしたケースでは、VPN機器を乗っ取られてしまうことで、外部の他の組織に対する攻撃の踏み台にされる可能性があります。
その意味では、企業にとって標的型メール攻撃対策は必要ではありますが、一方で、ウイルス感染をはじめとするサイバー攻撃対策は単体での対策はすでに限界に達していて、多層的に実施しないと防ぎ切れないのが現状です。多くの企業が多層防御を念頭に置いて対策しているにもかかわらず、マルウェアは対策の網をどんどんすり抜けてきています。
──2017年に流行したランサムウェアの状況についてはいかがでしょうか。
上原氏:件数としては減少傾向にありますが、一つには、日本ではランサムウェアを使った攻撃で身代金の獲得に成功した事例が少ないからかもしれません。
一方で、落ち着いたとはいえ、ぼちぼち見られるのは、PC上で仮想通貨のマイニング(取引に必要な計算をPCで行った対価として仮想通貨を獲得できる仕組み)を行うためのマルウェアへの感染事例です。これは、実体ファイルとしてのマルウェアの感染、拡散だけでなく、Webサイトにこっそりマイニングツールを仕込み、ユーザーがWebブラウザでサイトを閲覧しただけで、知らずにマイニングに加担させられる事例もあります。
──特に企業にとってのセキュリティ脅威について、どう見られていますか?
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