事例:なぜグリーは、無償のツールから有償のビジネスチャットへ乗り換えたのか?
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会社の成長とともに、無償のチャットツールの課題や問題点が顕在化
このほど開催された「ビジネスチャットが変えるコミュニケーション2017」に登壇したグリー 情報システム部の古屋 高宏氏は、「我々は創業当初よりチャットツールを利用してきました」と説明した。2004年12月創業したグリーは、インターネットの技術が好きな人たちが集まって作られた会社。コミュニケーションツールに限らず「インターネットの尖った技術を使いたい、という気持ちが強かった」と古屋氏は述べる。創業当初の2005年頃より、チャットツールには「Skype」が利用されてきた。その理由として、古屋氏は「相手がオフライン状態でも、メッセージが送れる機能が大きかった」と振り返る。チャットツールというと、ログインしたユーザー同士がオンライン状態でリアルタイムにやり取りをするものだが、Skypeには相手がオフラインでも、非同期コミュニケーションが行える機能を備えており、それが大きなポイントとなったという。
その後、Skypeはコミュニケーションツールとしてだけでなく、エンジニアの業務にも深く関わるようになっていく。たとえば、エンジニアが開発中のアプリケーションをサーバーにアップロードする際、「サーバーへのコマンドを、Skypeを経由して送るなど、開発や運用の自動化の一端をSkypeが担うようになってきました」と古屋氏は説明する。
このように、Skypeがグリーの意思疎通や業務運用のスピードを支えてきた一方で、会社の成長とともに、いくつかの課題が顕在化してきた。いずれも無償ツールとしての限界ということができる。
1つ目は、「テクニカルサポートの不足」だ。社員が増え、利用者が増えることで負荷が高まり、障害が発生するようになった。グリーではそのつど、自分たちで原因を調べ問題を特定して解決していたが、工数がかかるうえに、「どこに問い合わせていいか分からない」という問題もあった。
「大事なのは、障害発生時の対応、サポートですが、障害が発生しても公式リリースが発表されていないケースがあり、状況を把握するためにどこに問い合わせていいかわからないことがありました」(古屋氏)
また、復旧後に根本的な対策を聞かれるが、「改善をどうしたら良いかわからない」ということも、担当者の悩みのタネとなった。
2つ目は「セキュリティや監査関連の機能の不足」だ。社員のID管理、統制がうまくいかないという課題だ。
「会社の規模が大きくなるにつれ、人の出入りが活発となり、従業員の休職、退職に対応することが大変になってきました。また、社内ユーザーと外部ユーザーをきちんと区別し、アクセス制御をかけるといったことも難しかったのです」(古屋氏)
また、会話ログや、操作ログについても、ログ出力、管理機能がないという問題があった。
そのため、企業として業務利用できる機能を備えた有償サービスを選定することが急務となった。
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