大崎電気工業が取り組んだIoTビジネスで見えた「意外な盲点」とは?
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IoTビジネスの立ち上げで見えた意外な盲点とは?
多くの企業がIoTへの取り組みを活発化している。特に製造業・流通業においては、自社の設備や製品にセンサーを取り付けて情報を収集し、保守・運用に役立てたり新規事業を模索したりする企業が増えている。電力メーターやスマートメーター、エネルギーマネジメントシステム等を開発・販売する大崎電気工業も、IoTという新たなマーケットへの取り組みに積極的な1社だ。同社が農家向けに開発した「ファームウォッチ」は、ビニールハウス内のモニタリングと機器の遠隔・自動制御を実現するシステムだ。
ファームウォッチの専用機器をビニールハウス内に設置すると、ハウス内の温度や湿度、照度などのデータがセンサーで取得され、通信回線を通じてサーバに送られ、パソコンやスマートデバイスで閲覧できる。農家は、自宅にいながらビニールハウスの状況を把握し、灌水したり、異常を検知したら遠隔から天窓を開けたり循環扇を回したり、カーテンを開閉したりできる。高齢化や人手不足に悩む農家にとっては、ビニールハウス見回り管理の労力を省けるとともに、常時管理による品質改善で収益改善にも貢献できる一石二鳥のシステムだ。
しかし、そのサービス開発にあたっては盲点があった。それが収集したデータを3G/4G回線に接続するルーターだった。ビニールハウス内は高温多湿で、温度が50度を超えることも珍しくない。この過酷な環境においてルーターが何度も停止し、通信が途絶えてしまうトラブルが起きたのである。
また、ファームウォッチでは、ルーターを通じて換気扇や天窓、カーテンなどを遠隔制御するため、SIMに固定IPを割り振る必要もあった。ただし、コストを抑え、かつ外部からの不正アクセスにも対応することは予想外に高いハードルだったのである。
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